ざざむし。

ヒトデとアオスジガンガゼを食べて気付かされたり

普段から何かを食べる際にはできるだけ偏見や空気に騙されないようにしているのだけれど先日、アレ?と思ったことがあった。

徳之島でめっちゃくちゃ大量にいたアオスジガンガゼ。
夜はライトを当てないとわからないが、放射状に青や緑に輝く綺麗なガンガゼ。

採れなかったけどこの倍くらいの巨大なやつもいた。
これだけ大きければアオスジガンガゼといえど卵巣も食べ甲斐があるかも。
まぁガンガゼ自体がそこまでたいした味でもないので過剰な期待はないけど。


一応できるだけ大きいのを捕って試そう。
棘がブレているのはアオスジガンガゼが棘を振り回しているから残像です。

全部手で捕ったけど、ガンガゼ同様に棘がやたら折れ易く毒があり刺さって地獄を見ることになるのでよくわからない人は絶対真似しないように。
有毒生物はやられないように扱えば問題ないだけなので、モノによってはどうにも手で触れられないものもいますがわかってれば素手で平気なものは多いです。とはいえ、ガンガゼもうっかり刺さると痛むし、摘出しないまま放置すると鉛筆の芯が残ったみたいになり「うっ、古傷が」ごっこができるようになるので心配な人は触らないほうが無難ですけどね。


アオスジガンガゼの卵巣。見た目はウニ。ウニだからそりゃそうだ。
サイズがサイズだけに大きいけどあまりプリッとしていないのは産卵期と少々ズレているからかな。

味は・・・うん
物理的な危険犯してまで食べる価値ないなこれ。
明らかに昔流通していた品質の悪いチリウニより下。最近のチリウニと比べたら断然下。雑味のほうが目立つ。
このまま全部食べるの辛いので茹でてみるか。加熱して美味しければいちご煮や蒸し物に使えるかもしれないし。


味うっすー
突出した旨味とか香りがあるでもなし、一応ウニっぽい味こそあるけど雑味もあってダメだこりゃ。
イシダイのエサ以外に採る価値なし。

と、いうことがあったんだけど、それだけだったら書くこともなかったんですよ。

その後日、ペンさんが北海道のクリオネ狩りのついでに北海道のマヒトデを持ち帰ってまして、北海道のマヒトデは食べたことないので久々に食べたのです。
ウニもヒトデも棘皮動物で、卵巣を可食部にすることは共通しています。

マヒトデ自体は天草で名物的に食べられていて関東でも普通に釣れるので食べられる訳ですが、正直そこまで美味いとも思ってない。
ただ、ヒトデの仲間はサポニン持ってるものも多く、卵巣がしっかりあっても食べるとエグさで舌がビリビリしてダメなものが多い。イトマキヒトデなんかも様々なカラーでザ・ヒトデみたいなファンシーな見た目だけど、あまりに酷い味で食えたもんじゃない。他にはサポニンがたいしたことないやつは外皮がやたら発達していたり毒貯め込んでたり、様々な防御機構が発達してると言える。
そんな中にあって食べ易いマヒトデはたっぷりの湯で塩茹でするだけでサポニンが非常に薄く感じられ、食べてしまうヒトに対しては防御ガバガバというほかない。


さほど期待はないとはいえ久々だし、北海道産だし、興味はある。
裏からパカッと割れば簡単に食べられるのはマヒトデのいいところ。割りにくいヒトデも多いので。


うん
ウニとカニミソを足したような甘味と旨味に僅かな雑味。塩茹でのおかげで味も際立ち、サポニンも大部分流出してるんだろう。
悪くはない。けど名物になるほどのものかな。
食べるの楽だし、貝類を食害するから駆除も有効利用できるので利点は多いんだけれども。

・・・と思ったところで、つい先日のアオスジガンガゼが頭に浮かんだ。

マヒトデはヒトデだと思うからヒトデの中でランク付けすると高評価になるけど、アオスジガンガゼはウニだと思うから他のレベル高いウニが基準になって無意識に評価下げてないかな。
そう思って改めて冷静に思い出してみたんだけど、やっぱりアオスジガンガゼはあんなもんだ。加熱したものだけ比べた感覚ではマヒトデ以下。アオスジガンガゼも仮に粒が大きければ食感が変わるので若干感想が違ったかもしれないが現実は現実なので仕方がない。旨味は明らかにマヒトデのほうが強く感じ、このカニミソっぽさはウニにはないものだ。
とはいえ、マヒトデってアオスジガンガゼよりちょっと美味いかな?くらいだと思える珍味枠に落ち着く。珍味としてはなかなかいいと思う。ただし、マヒトデ間でも個体差がある。
ということはつまり、やっぱり美味いウニは相当レベル違うんだなって再確認させられてしまう訳で。

これって対象単体で書いてる記事だけ見ると勘違いも招きそうで、過剰評価、過小評価ともにあまり良くない結果にもつながることだから気をつけないといけないなと思いつつ、気持ち的にはあまり他と比較せずその食材を評価してやりたいし、難しいなぁと思ったのでした。

 

 

ちなみにクリオネは


大葉1枚に6匹くるんで食べても有機溶媒臭が勝ったので相当強いが、数日後に食べた方々はそんなに匂わなかったらしい。何匹か試してみると確かにその臭気が薄いものもいたので、その延長線上で消えたんだろうか。
イカ墨やミイデラゴミムシのガスのように弾切れになるような仕組みなんだろうか。
そう考えるとやっぱりこれも一言で〇〇は△△の味って言えない例になってしまう。

食感は極小ナメクジを茹でてヌメリを取り除いたものにかなり似ていて、なるほど中空を感じさせる小型の貝です。

昨年は富山でもクリオネの新種が発見されましたが、大きくても3㎜だとかで頑張る気力がなくなりました。
おわり。

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Comments & Trackbacks

  • コメント ( 3 )
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  1. クリオネはしばらく口の中に入れて 海水由来の塩気が抜けてから噛むと
    一瞬だけ口内にマッキー(黒)が現れましたが
    皆さんが言うほどシンナー!とは感じられずでした
    おかわりしてみても同じ感想ですね

    噛んだ瞬間に感じるってことは
    やっぱり内臓からなのでしょうか?
    そうすると採取から一週間経った個体からは
    内容物が糞だしされた様な状態になってるってことなのでしょうかね?

    何にせよ貴重な体験でした

  2. 口付近を下から掬うようにすれば刺さらないのかな?
    あのウニ特有のエグ味というか苦味が強いのであれば、自分には無理かもしれない。

  3. 長崎の郷土食にガゼ味噌っていうガンガゼの内臓と味噌をすり潰してまぜる保存食があるみたいですね
    それは美味しそうだと思いました(小並感

コメントしたければしてもいいのよ?(カエストハイッテナイ)

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