ざざむし。

化石食材で髪菜蠔豉を作ってみた

髪菜(ファーツァイとかハッツァイとかいうらしい)
ネンジュモ属の藍藻Nostoc flagelliformeで、中国やモンゴルの乾燥地の地表に群体を形成する。
「発財」と同じ発音なので縁起物とされ乱獲が進み、地表が荒廃してしまったことで中国では2000年に採集も販売も禁止されてしまった。
だから現在売られているものはイミテーションか、禁止区以外で採集されたものとなる・・・はず。
髪菜01それが化石食材としてひょっこり出てきたw
賞味期限は10年くらい前に切れている訳だけど、藍藻だから水かけたら生き返りそうだし。
密封されてる乾物だから食べられるっしょ。
当時で10g600円くらいだった気が。

正月だし、せっかくだから髪菜蠔豉でも作ってみましょうか。
發財好市(ファッチョイホウシー)と同じ発音だから更に縁起がいいとかで、中国では正月に珍重されてきたそう。
現在は販売もできず大部分がモズクなどの代用品で作られているそうですが、ググってみると、食べられる店はあるみたいだけど、たっかいんですね。
貧乏人には手が出ないですね。
貧乏人は貧乏人らしく、タダで採ってきて作ってみましょうか。

ひとまず海に行ってどこにでもあるカキを回収してきます。髪菜03磯やテトラにいくらでもついてるので、大型のを塊で適宜回収。

まず、剥いて茹でます。
髪菜04でかいのは、うっかり牡蠣フライで食べましょう。

昼間は干し、夜は回収して冷蔵庫で寝かすことを繰り返します。
若干ふっくらした感じが残っているくらいが完成の目安みたい。

しかし途中でついつい酒のつまみに燻製したりして半分以上減ってしまいました。
髪菜06しまった少ない(´△`;
しかも最後に時間調整の間に冷蔵庫で乾燥しすぎてカッチカチですが気にしないことにします。

牡蠣を干している間に、これまた出てきた化石食材も使ってしまいましょうか。
髪菜0221年前に大家に貰ったアワビで作ってあった干鮑。
瓶詰めにしてありましたが、アミノ酸が噴出して真っ白です。
ふつう髪菜蠔豉には使わないんだけど、べつにいいでしょ。
干貝柱もあるんだけど、今回はこれを代わりに使ってしまいましょう。
カッチコチだけど果たして戻るんだろうか。

鶏ガラ出汁で軽く煮て、冷蔵庫で放置。
その後毎日一回電子レンジでチンして冷蔵庫へ格納することを繰り返すこと4日。
髪菜05柔らかく戻りましたね。
ちょっと濁っちゃいましたが、めっちゃアワビ出汁が出てて味が濃いです。

干椎茸と干牡蠣は水で1日かけて戻します。
干牡蠣はカチカチに干しすぎた割に、案外アッサリと戻りました。

さて、ようやく主役の髪菜の登場です。
髪菜07このちん毛を固めただけのようなものがどれくらいになるんでしょうかね。

髪菜は調理30分前に水につけて戻します。
髪菜08
30分後

髪菜09増えましたねーw
確か、学生時代に買った気がするのですが賞味期限から考えると微妙なところで。
正直、本物なのかイミテーションなのか、そこが気がかりだったのですが、生えている本物を見たことがないので断言できないのですよ。

髪菜10この細さ、触感、少なくともモズクでないのは明らかです。
ニオイは海藻っぽいような青臭いような苔っぽいようなカビっぽいような、同じ藍藻のイシクラゲの生と似たようなニオイではあります。
太さにはバラツキがあり、薄っぺらいものも混ざっていますが断面ではないようです。
細いものは断面がわりと丸みを帯びている感じがします。
ワカメとかを平らに干して横からカンナかけてもこんなふうにはできないよね?
本物と考えて良いのだろうか。

胡麻油で青ネギを炒め、香りがついてきたら青ネギを除く。髪菜11ニンニクと生姜を炒め、戻した干し牡蠣を加えて更に炒めます。

牡蠣に焼き色がついてきたら豚肉を投入髪菜12豚の在庫がないからアナグマでいいや。

肉に火が通ってきたら戻したアワビや戻し椎茸も投入。
髪菜13干し椎茸の戻し汁とオイスターソース、鶏ガラスープ、砂糖、老酒を加えて煮立てる。

煮汁が半分くらいになってきたら、戻した髪菜を投入。
もう少し煮詰めたら出来上がり。
髪菜14めでたい料理に見えないなぁ。

味がよければなんでもいいんですけどね。

牡蠣うまっ!
アワビやわらかっ!
強烈な出汁の集合体だから不味くなる訳がないか。
しかし干牡蠣はうまいね。
生のようなプルプル感は全くなくなり、かなり肉感の強い歯切れになっている。
茹で汁や戻し汁にもかなり旨味が流出しているはずなのに、これだけ牡蠣の味が濃厚に残っているのは凄い。
ちょっとめんどくさいけど、大量に採れたら干牡蠣はまた作ってもいいかも。

手間考えたら買ったほうが安い・・・か?
売ってるのが同じ味かどうか知らんけど。

髪菜は・・・そもそもたいした味がないんだろうね。
そうでなくても、こんな味が濃い中に入れたら極細藍藻なんて味の良し悪しもないでしょうよ。
細くてタレを絡みとることができるので、より料理をまとめる役割を担っている。
前向きに捉えるとそんな感じでしょうか。
煮込んでも太くならずそのままで、こんな細いくせにモズクよりは歯応えがあるので、噛む時に僅かにプツプツと切れる響きが悪くはないです。

なんで正月から中国料理食ってんだろ。

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Comments & Trackbacks

  • コメント ( 8 )
  • トラックバック ( 0 )
  1. 昔のざざむしメニューから見ています
    今でもやっているとは正直驚きです
    ところでイシクラゲというとグラウンドや公園に生えてるワカメみたいなやつでしょうか・・・?

  2. 日本で乾物の賞味期限が2・3年、現地で採集した在庫が残っていたと仮定してぎりぎり本物ではないかと・・・。
    乾蠣は贅沢過ぎる食材ですね。乾し上がる前に無くなってしまいそう。

    • 本物だったらいいんですけどねぇ。
      ちょっとこれだけの為にモンゴルに這い蹲りには行けないですわ。

      干し牡蠣は剥いてからだと面倒すぎるので、安い剥き牡蠣を大量に買って作ったほうが良いと思います。
      今回のも途中まではもっと美味そうだったので、ついつい減ってしまいましたw

  3. 干し柿はあまり得意じゃない。

    干し牡蛎は聞いた事もない。でもうまそう。

    しかし今回もっとも惹かれた絵は剥き牡蠣。

    カキフライ、いけるかな。

    ところで牡蠣と牡蛎、この場合どっちが正しいんでしょうかね?

    • 干し柿もたまに食べると美味しいんですけど、あえて買おうとかは思わないですね。
      家に渋柿の木があったら作るとは思いますけど。
      牡蠣でも牡蛎でもどっちでもいいんじゃないですかね。
      牡蛎は略字みたいなので、正式には牡蠣みたいですが。

  4. 牡蠣の干物ときましたか!
    生牡蠣、牡蠣フライ、牡蠣飯、牡蠣おこ、何でも旨い牡蠣を、あえて干物にしてしまうとは!
    想像もしたことなかったです。
    やっぱり、凄いお人だ!

    • いや、でも干牡蠣自体は私が考えたものじゃないですしね。
      しかし牡蠣は何やっても美味いですね。
      なんで作ったんだよって思ったのは塩辛くらいかも。

コメントしたければしてもいいのよ?(カエストハイッテナイ)

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