ざざむし。





初めてのバカ

今年は夏キノコがやたら遅くまで盛りだったが、ここ数日で急に気温が下がり過ごし易くなってきた。
そろそろコウタケ出てくれてないかの~?
と、茸本さん達とキノコ狩りへ。

キノコはただでさえわかりにくいものは調べるのが大変なのに個体差地域差など大きいので、私など素人は保身になりがち。
わっかんねー!ってのは聞いた上でどうするか判断したほうが早い。
まぁでも結局いろいろ食べた上で、最終的に採るものが限られてくるのはキノコも釣りも同じ傾向あるよね。OLYMPUS DIGITAL CAMERA
とりあえず1箇所目。
駐車場にウラベニホテイシメジが大量に粉砕されて捨てられていたので採り分が減った気分だったが、皆一応は収穫があった。
でもコウタケは生えてない。
ひたすらケロウジ。

あとクリフウセンタケはともかく、開ききった柄の短いオオカシワギタケなんか似たカキシメジと間違ってHITする人いそう。20160917_02今年のタマゴタケは息が長い。
各地生えまくりとは聞いているが、どんだけ生えてんだよというくらいあちこちにある。
昨年なんかもうこの時期は僅かしか無かったのに、今年は見えてもスルーするくらい多い。OLYMPUS DIGITAL CAMERA
サクラシメジ。
これも今年は広範囲にあったなぁ。
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目を見張るほどでかいキタマゴタケ。
小型のはよく見たけど20cmくらいあると印象ぜんぜん違うね。
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シャカシメジ。
見つけるのは楽しいし美味しいんだけど、ゴミ掃除が面倒だから個人的には複雑な気分になる。
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でかいけど、なんぞこれ?
シロタマゴテングタケでいいの?
あと異常に大型のシロオニタケが多かった。
遠くから見て、さすがにあれは紙皿かフリスビーだろと思いつつ接近してみると大抵シロオニタケ。
あれ幼菌も老菌も好きなんだけど食えないからなぁ。

で、結局どこにもコウタケの気配はなかったんだけど、今年は先週沸き立った報告があったバカマツタケの期待がある。
どうやったら出会えるのか見当もつかなかったが、生えてたというんだから可能性がある。
マツタケがアカマツ林を探すようにバカマツタケにも見当をつけられれば良いのだが、バカマツタケは「広葉樹林に生える」というアバウト極まりない条件しかわからない。
日本に広葉樹林どんだけあると思ってんだwww
そんな中から季節限定で生えるのをピンポイントで拾うとか無理ゲーすぎるから、図鑑で見ても自分とは無縁な感覚でいままで無意識にスルーしてきたキノコだ。

先週あったらしい近辺から散り散りに捜索開始。
「広葉樹林」しか情報がないので虱潰しに探す。

「自分もキノコは素人の部類だからビギナーズラックがあってくれてもいいよね!」
と言って1分もしない後、一瞬フワッと香った気がして目下
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あった-----!!!!!

完全に香りがマツタケと一致なんだな。
ここまで香ってると嗅覚に集中して歩いていれば結構わかりそうだ。

しかし、1本採って背負ったら常に背後からマツタケの香りがするのでレーダーが全く役に立たなくなった。
ひたすら怪しいと感じるところを見て回るのみ。

そして1時間半、滑落しそうなところを歩きまわって2本目発見。
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なんやこれ・・・こんな何の変哲も無いところにも生えるのかよ。

もうね、このへんからバカマツレーダーが暴走しっぱなしで、ちょっと怪しいキノコが遠目になんでもマツタケに見えてくる。
コウタケレーダーも暴走してるのでケロウジにジャミングされまくりだし。
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タマゴだけで1.5kgくらいあった。
ヤマドリやアカヤマドリは残りカス程度。
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サクラシメジとウラベニホテイシメジはほろ苦具合が好きなので煮物用に。
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バカマツタケは2本あるから焼きと汁にしよかねー
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柄の歯応えは良いけど、香りはだいぶ飛んじゃうなぁ。
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やっぱりマツタケ同様、バカマツタケも土瓶蒸しや吸物が最高か。
若干小型であること以外、味はマツタケとの違いがわからない。
しかし改めて、1本でも満足できる素質を持っているという意味ではやっぱりマツタケって凄いんだなと再確認する。
オンリーワンな尖った長所というのはやっぱり重要だ。

シャカシメジの炊き込みは色付け程度にアカヤマドリを少し加えた。
めちゃくちゃ色が出るから美味そうで良い。
美味いけど、やっぱりシメジは栽培物でもそれなりに美味いからそこまで頑張らんでもいいじゃないかと思ってしまうのが正直なところ。

北陸と関東をふらふらしていて最近感じるけど、何気に関東ってやっぱり恵まれている。
内水面の自由は少なめだけど、渓流はそれなりにあり、中流以下の河川は富栄養化しているのか生物は多め。
人が多いせいか自然公園の類も多く、ある程度手入れされることでキノコも多く出るし、気にしている人が少ないだけで身近に食べられる植物が多い。
海もそうだ。東京湾も意外に魚種は多く、挟んだ房総と相模湾はかなり特徴が変わってくるし、駿河湾まで足を伸ばすだけで断崖のように深く落ちる駿河トラフの恩恵まで受けられる。
交通機関が恵まれていて、車がなくても山から海まで多くのポイントに電車やバスなどの交通機関で行けるし、なにより関東はその行動の切欠になる情報がちょっと調べるだけで溢れている。
千葉から外房方面も、神奈川から伊豆・静岡方面も、山梨方面、栃木方面、その他いろいろ関東近郊に住んでいるなら行き易さは抜群に良いだろう。
改めて奥多摩なんかは自分好みの自然が多くて素晴らしいなと思う。
「始めてみたいな」と思う人にとってこれほど楽な状況はないから、なんで興味持ちながら関東に住んでてアウトドアで遊ばないの?って思ってしまうね。

関東の欠点は、人が多い分だけ知名度の高いレアなものほどより競争率が高いということだろうが、そのへんまでわかってくる人はそれなりの道がいくらでも開けるだろうし。
手軽さを求める風潮からか、距離や時間などがほんの少し行きにくい場所になるだけで極端に競争率が減るというイージーさも逆に見ればチャンスの塊。
自然は常に変動しているので、思い立った時が行き時・始め時だと思いますね。
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クリフウセンタケたっぷりの吸い物と拾った栗の栗御飯。
油と合わせても個性が弱いし、上品な歯触りで香りがおとなしいからフウセンタケはあっさりした調理が合うかな。
栗御飯は好きなんだけど生栗剥くのが地味に面倒なので誰かにやってほしいといつも思う。
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ヤマドリはそろそろパスタも飽食気味なのでバターソテーして醤油足してじゃがいもにかけてみた。
バターだから合わないはずないんだけど、普通。
すごく普通。
やっぱりパスタのほうが美味いな。

今年はコウタケがまだなのであと1~2回はキノコ探しに行くつもり。
カニと時期がかぶるから困る。

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Comments & Trackbacks

  • コメント ( 7 )
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  1. ついにバカマツタケも菌床栽培成功したみたいですね!

  2. キノコの見分けは、父が他界し手しまって以来、生えている場所も種類や見分け方も教えてもらうタイミングを逃してしまった上、自分も勉強不足。どうしてよいやトホホホホな感じで指を咥える日々です。”ペットセメタリー”という映画が頭をよぎります。

    • キノコは変異とか未解明なのとか多すぎですしね。
      一部の有名なやつ以外はあまりに変わりすぎてて、自分も15年以上ぶりに再会したら毒菌扱いになってるのや聞いたことない種が増えすぎててわけわかりませんでした。
      それでもいまだに何なんだか調べてもわからないやつだらけなんだからキノコはほんと困りますね。

  3. これは楽しかったでしょうねー。
    facebookとかでもこのところみんなシャカシメジをいっぱい見つけてますね。
    コウタケは残念でしたが、タマゴタケの天ぷらも美味しそうです。個性的な香りが残るのが良いですよね。
    バカマツは私も採ったことないので、探しに行きたいものです。

    関東というか、東京に住んでるデメリットの最もたるものは渋滞じゃないですかねw
    ちょっと関東でも周縁部の方に住むのが、野食には良さそうです。

    • バカマツはもしかしたら今まで気にもせずスルーしてきた中に紛れてたことがあったかもしれないとも思うくらい、普段完全にスルーしてましたね。
      シャカはめんどくさいから毎度1塊まででいいかなw

      渋滞は夜間と公共交通機関の併用でかなり効率よく避けられますけどね。
      うちだと週末夕方なら車で2時間以上かかる海まで電車で40分220円でしたし。
      高い駐車料金もいらない公共交通機関は場所によってはうまく使うべきですね。
      私も2年前まで17年間は車なしであれだけ遊んでた訳ですが、キノコにはできれば足が欲しいなぁと思います。

  4. >江戸方面の自然の恵み
    せつなさんやWACKYさんの記事読んでるとホントそう思います。
    昔はゴミゴミして水、空気わるそうなイメージで自然ってあるの?って感じでしたが、
    今は江戸方面に住んでいる人がとても羨ましい
    輸入雑貨店が多く、珍しい食材、変わった缶詰、飲料が手軽に入手できるのも魅力ですね。

    • まさにそのいろいろ変なものがそのへんで手にとって買えるっていうのは利点ですよね。
      いまや通販で様々なものが手に入るけど、意図せず実物が目に入る嬉しさというのはやっぱり違う感じがします。

      水も昔の水道水はひたすら不味いという感覚しかありませんでしたが、単に慣れというだけでなく最近はマシになってきている感じがします。

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