ざざむし。





ムラサキゴテンの味見

ツユクサは美味しい。
新芽が柔らかなものが食用とされ易い野草の中にあって、セリやスベリヒユのように全草が食べられ、且つ冬以外は殆ど通年採取できるものというのは食用として優れていると言える。
ツユクサもそれらに近いものがあり、さすがに秋口にもなると枯れはじめていたり、そうでなくとも繊維質になりすぎて食用には向かなくなるが、それでも選べば食べられるものはある。

そんなツユクサの仲間にムラサキゴテンという植物がある。
%e3%83%a0%e3%83%a9%e3%82%b5%e3%82%ad%e3%82%b4%e3%83%86%e3%83%b301メキシコの常緑性多年草で1955年に輸入されたTradescantia pallida ‘Purpurea’から作られた園芸品種らしい。
実家に帰った時に周囲を散歩すると、あちこちに野生化していた。%e3%83%a0%e3%83%a9%e3%82%b5%e3%82%ad%e3%82%b4%e3%83%86%e3%83%b302改めて気にしてみると、民家の周りから堤防などまであらゆるところに生えていた。
これ、ツユクサ科だからツユクサと同じように食べられないだろうか?

枯れはじめてはいるが、触ってみるとまだ根元まで瑞々しさは残っており、なんとか食べられそうな感じはする。

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ツユクサからこんなに鮮やかな緑が出るんだから、食べられるならばムサラキゴテンの用途は広がりそうに思う。

ついでだから、食用とされていない植物を食べる際に注意している点をひとつ記しておく。
販売されている園芸品種や切花は食用として栽培されていないので食べてはいけない。
理由は野菜などと異なり、害虫や病害対策の農薬や開花促進剤などの使用規制が食品用ほどにはないからだ。
使用量はもちろん使用時期も野菜より出荷近くまで使用されている為、食べれば農薬の影響を受ける可能性や、環境ホルモンなどの影響が出る可能性もあると思う。
特に最近は食べられる花としてエディブルフラワーなんてものもあるので、こんなものまで食べられるのか!と、安易に花屋で買ったものを食べるのは危険。
ましてやチューリップなんかは有毒だからエディブルフラワーとして販売しているもの以外は食べないほうがいいだろう。
エディブルフラワーは食卓に彩りを添えるものとして優れているが、それはそれで味も含め食用に品種改良もされているだろう。
それらの品種を自分で無農薬で育てるでもない限り、購入して使用するようにしたい。

そこで、通常の園芸品種が野生化したものはどうなのかという話。
農薬については私用されていないような場所なら無視できるだろうが、雑草や害虫対策で散布されている可能性もあるので場所の選定はある程度注意が必要。
問題はその品種の毒性。
在来種だとある程度の毒性は本などで調べられるし、今は検索でだいたいわかる。
しかし園芸品種だと不明なものが多いので、意外な毒性がないとは限らないからいきなり多量摂取することは避けたい。

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枯れそうなのが多かったので、瑞々しく張りの感じるものだけを少量採取してきた。
大丈夫だとは思うんだけど、とりあえず今回は味見なのでこれくらいでいいだろう。OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ひとつまみの塩を入れて茹でる。
鮮やかな紫になるといいなぁ~なんて淡い期待は裏切られ、なんかいきなり色褪せて残念な感じになったんですけど。

シーズンも終わり際だからか硬めだろうと思い、1分半ほど茹でた。
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水にとり、絞ると紫の汁が。

特に手が染まるようなものではないが、それなのに鮮やかだ。
これはアルカリや酸で変色が楽しめたりしないだろうか?
残念ながら実家に重曹の在庫がなかったので試せず。
色が変わるなら焼きソバに混ぜるとかしたいところだが。
%e3%83%a0%e3%83%a9%e3%82%b5%e3%82%ad%e3%82%b4%e3%83%86%e3%83%b306はい。

茹でただけなのに真っ黒で、干しワラビやゼンマイと昆布にしか見えないw

味はシャキシャキとした歯応えが独特で、ジューシーでほんのりと甘味があり、変なクセは全くない。
時期的に終盤だから味わいとしてはこいつの全力ではないはずだから、梅雨から夏場にかけては十分にツユクサ同様に食べられるんじゃないだろうか。
味はともかく色をどう活かせるかで化けそうな気がするが、今年はもう終わりなので今後に期待。

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Comments & Trackbacks

  • コメント ( 11 )
  • トラックバック ( 0 )
  1. 試してみたら、マジでおいしかった‼️

  2. 私、にゃごにゃさんのツユクサケーキをネットで見てから、娘とモーニングツユクサホットケーキとか、ツユクサ団子とか、色々楽しませていただいておりますです。

    • まさか自分の名前がでてるとは(^^;
      露草は使いやすい野草ですよね。発色がよくて味に特徴がないですから、色々な料理に混ぜて楽しめますし、花も可愛いですし。

  3. ムラサキゴテンてトラディスカンチアのことだったのですね。
    私も酢を使うことをおすすめします。虫なども使ってハロウィン仕様の散らし寿司希望。

  4. へ~。これ食べれちゃうんですね!茎まで食べれるんでしょうか。
    酢では色は出ませんでしたか?
    酢の物で色が出る、金時草みたいな色ですし。

    • 普通に晩飯の時に食べてしまったので今回は何も試してないんですよ。
      こっちじゃ近所に見かけないし、実家帰った時にどちらもやってみようかと。

コメントしたければしてもいいのよ?(カエストハイッテナイ)

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