ざざむし。





雲丹醤(うにひしお)はわりと良かった

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
我ハウニ加工品ヲ許サヌモノ

いやね、ウニってさ、生がいちばん美味しいじゃん?
捕りたてを割って、海水で流して、スプーンで掬って醤油一滴ってのが最強じゃね?
アツアツ御飯の上に炙った海苔を砕いてこのウニ乗せたらもう越えられないでしょ。
あのレベルの風味が維持できるなら漁でたくさん捕って保存販売もアリかと思うのですよ。

でも、実際はウニの加工品を食べてみると無駄な磯臭さが出ていたり、保存料の雑味が気になりすぎたり、そもそもウニ自体の滑らかな甘味旨味自体が劣化していて、にもかかわらず高いという、存在価値がまったくわからないものが多いと思っているのです。
コレはチガウヨ!オイシイヨ!ってのがあったら下さい。

最近わりと世間で評判よかったのは
雲丹醤油(うにしょうゆ)ですかね?

【原材料】
醤油、酒粕、米発酵調味料、うにそぼろ(すり身、塩うに、卵、その他)、塩うに、食塩、澱粉、砂糖、ソルビット、アルコール、調味料(アミノ酸等)、香料、アナトー色素、増粘剤(グァーガム)、パプリカ色素、PH調整剤(原材料の一部に大豆、小麦を含む)

醤油ベースなので、一言で言うと最近流行りの出汁醤油のウニ強化版みたいな感じ。
個人的には練りウニよりは断然使い勝手は良いと思うけど、本当のウニを想像して買う人はきっとガッカリする。
原材料の順番を見れば想像つくと思うけど、あくまでも麹などから生まれる旨味とバランスを合わせて作られているので過剰なウニ感を期待はしてはいけないのです。
各所のレビューを見ると大絶賛も多いけど、ガッカリしてる人もいるのはよくわかります。
ウニが絶対ではなく、あくまでも調味料のバランスとしてはよくできたものかと思います。

で、今日はたまたま近所で売っていた
雲丹醤(うにひしお)を初めて買ってみたのですが

【原材料】
雲丹、砂糖、食塩、玉ねぎ、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、香辛料、パプリカ色素

これ、前述の雲丹醤油とは似て非なるものでウニをベースとした醤(ひしお)として作られている。
「ひしお」とは世界に数ある魚醤のひとつで、魚を発酵させることで出来上がった調味料。
これは魚の代わりにウニを発酵させている訳です。
ちょっと残念なところはチリ産のウニを使っているというところだが、生で食べられるウニを使用しているらしい。
個人的にチリのあのでっかいウニは大味すぎて生で食べるには残念な気分になるが、発酵させてしまうなら十分な気がする。
一昔のチリウニはほんとに残念そのものだったけど、最近は改善されていているみたいなので尚更問題ないでしょう。
丸海さんのHPを見ると、めっちゃ美味そうやん?
醤油は入っていないし、茹でたパスタと混ぜるだけでもいいらしいから、塩分はそんなに強くなかろう。

開封して最初の感想、発酵臭が強い。
発酵させてるのがはっきりわかるので、この時点でウニというよりウニと塩辛を混ぜたような香り。
とりあえずTKGで味見。
雲丹醤1  ・・・あぁ。
なるほどネ。
こっちも雲丹醤油同様、レビューに賛否両論あるのがよくわかった。
多分、やっぱり過剰に生ウニのイメージを期待しすぎてるんだろうね。
うめぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!
って言う準備してたんだけど、そうはならなかった。
でも、写真の状態から混ぜて一口食べて、思いのほか塩気が薄いのでもう少しかけたら感想が変わった。
あぁ、ウニだわ。
卵の味が潰したウニに変わったような感じに変化。
ただし、発酵臭はついてくる。
そもそもウニの過食部位は卵巣なので、鶏卵とも同じ成分は多くて、プリンに醤油でウニ風味に近くなるというのは味覚センサーでも証明されてる。
雲丹醤油の場合は醤油と卵黄が合わさるだけでも成分が近づくことを考えてTKGでバランスがとれるように作ってある気がするが、雲丹醤のほうは卵黄と混ざることで濃縮還元されて卵黄分のウニに戻るような感じか。
香りを雲丹醤のみでカバーしないといけないので、量が足りないと全く物足りないが、バランスがとれると急に全体にウニになる。
ただし、発酵臭はついてくる。(2回目)

感じ方は人それぞれなので好みの差は出ると思うけど、この発酵臭は不自然じゃないので嫌いじゃない。
雲丹醤を舐めてみると、驚くほどに塩分が薄い。
実際に薄いのか乳化したような状態で感じにくくなっているだけなのかわからないが、確かにまろやか。
こりゃ確かに生産時に毎日かき混ぜないといけない訳で、放置してたら簡単に腐りそうですよ。
砂糖が補われているのも、おそらく発酵で失われたウニの甘味を補う最小限といった感じがします。

イカに合うと書かれているので、冷凍庫を探すと春先に釣ったカミナリ様が出てきました。
雲丹醤2うーん濃いwww
風味強すぎてかなり強いカミナリイカの甘味すら殺されるw
イカは山葵醤油のほうがいいなぁ。
やるならスルメ・ムラサキ・ソデとかの味薄い安いイカでいいわ。

これだけクリーミーでまろやかだったら確かにそのままパスタには使えそう。
そのまま和えるだけでもいいらしいけど、少し手を加えるだけで絶対もっと美味くなるはず。
ただ、発酵臭が日本酒寄りなので和風にまとめたほうが無難な気が。
結果、冷凍庫の残り物集大成。
雲丹醤3オリーブオイルでニンニクを炒め、カミナリイカとイセエビ、塩一つまみ投入。
イカに熱が通ってきたら大根の葉のみじん切り投入。
雲丹醤80mlくらいと茹で汁を投入して沸騰したらパスタと和える。

仕上げに柚子の皮をたっぷりおろしただけ。
超カンタ~ン

雲丹醤4まぁい!
塩味はちょうどよかった。
めちゃくちゃ濃厚すぎクリーミーすぎて脳裏に潮風が駆け抜けないw
仕上がってもハッキリと発酵臭が残ってるからなのかな。
海岸線というよりは、漁師町で一歩路地裏に入ったところの鄙びた名店!ってイメージが浮かぶ。
すごく酒が進みそうなパスタと言ったらわかり易いかも。

多分、雲丹醤は良さを活かせるスキルを持った人ならかなり美味いものを作れるんじゃないかと思う。
私はそんなスキル持ち合わせてないので使いこなせそうにはないけど、それでも手軽に使えるウニ加工品の中ではかなりアリなほうかと思う。
結構前から作られてる商品だけど、続いているだけの力はあると思います。
大前提として、やはりこの発酵臭が嫌いな人には向かないでしょう。
ずっと、何かに似てるんだけどなーと思ってたんだけど、この発酵臭・・・豆腐餻だわ。
ただ単純に、活ウニの淀みない甘さと澄んだ潮の香りを期待してる人は、そんなの無理なのでオススメしない。
そんな感じですかねー。

通常のレビューなどでは書きにくい比較なども含めて書いてみたので、興味ある方は多少なりとも参考になれば幸い。
送料が結構高いんで、5000円以上買って送料無料にするか、近所で探すかどっちかがいいですね。
飲兵衛への贈り物には喜ばれるかも。

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Comments & Trackbacks

  • コメント ( 8 )
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  1. 最近買いました。
    最初は塩辛をイメージしましたが
    後からくるウニで美味しかったです。

    またここで発酵臭が
    気になる方がいるんだと思いました
    (ウニの臭いしかしなかった意味では)

    新鮮なウニは月で数回食べられるので
    飽きて調味料として味付けに使えるのがGood

  2. 新鮮な生ウニを食べると、瓶詰めのウニは食べれませんよね(´Д`)
    とくにミョウバンのほうはもう無理です

    • 瓶詰めのウニとかマジで存在価値が理解不能ですよね。
      高いし、そんな食べ比べようとも思えないから美味いのがあるかどうかも知らんけど、美味さが維持できる理由も見当たらないですしね。

      • J( ‘ー`)し「今日はウニよー。高かったのよー」

        (‘A`)「やったー。ウニだー」

        って言う茶番用かな?

        あ、塩漬けはご飯のおかずには良いかも

        • 久々に、改めて売ってる生食用のチリウニを見てみたけど、昔のチリウニとは別物でした。
          あれなら普通に美味しそうだし、安いから余計に瓶詰めウニの価値がわからなくなりました。

  3. 磯やけで増えたガンガゼ、こんな風に加工したら物産館で流行りそうですね。
    まだ手のひらにガンガゼの跡が残ってます。

    • 近所は一時ガンガゼモドキがやたら増えたけど、いつの間にか消えましたね。
      手間考えると全然割りに合わない気がしますよ。

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