一応、真似しないでください案件です。
ヨウシュヤマゴボウはゴボウとは縁もゆかりもなく、在来種のヤマゴボウに対する”洋種”ヤマゴボウだ。
食品の「やまごぼう」とも全く関係がない。
今は知らないが、昔ならばウェーイ!って投げ合って服をダメにして母ちゃんに叱られた人も多いのではなかろうか。
あの紫、布につくとほんと落ちないよね。
北アメリカ原産のヨウシュヤマゴボウは平野部の民家周りにも非常に多く、見たことない人のほうが少ないんじゃないかと思うほどにインパクトがある風貌。
一見してヤマブドウのような見た目の果実に、ヤマゴボウという名を冠するゆえ食べられそうなのだが知名度の高い毒草だ。
食中毒事故が起こるのはそれら特徴のせいでもあり、特にヤマゴボウという名は商品名の「やまごぼう」であるモリアザミの根との間違いで起こるもの。
ヨウシュヤマゴボウを含むヤマゴボウやマルミノヤマゴボウには全て同様の毒があるそうで、 果実と根に有毒成分を多く含み、厚生労働省の自然毒のリスクプロファイルによると食べた場合は「腹痛・ 嘔吐・下痢を起こし、ついで延髄に作用し、けいれんを起こして死亡する。 皮膚に対しても刺激作用がある。」とある。
死 ん じ ゃ う の かwww
毒の強さこそ知らないものの、幼少の頃に毒と知って以来、口にすることはなかった。
齧ってみたくらいの人はたくさんいると思う。
一度教われば誰も間違いようのない見た目なので事故もそうそう起こるものではない。
人間、一度食べられないと判断するとそう思い込んでしまい思考停止しがちなもので、草木染めに使ったことがあるくらいで私も食材としては完全スルーして生きてきた。
別名インクベリーとも呼ばれるほど濃い色素は食用以外では利用価値があるものだと思うが、昔のアメリカではこの色素を抽出して安いワインに使用していたこともあるらしい。
で、ヨウシュヤマゴボウの毒成分って何だっけ?
先日ふと気になって見てみると「フィトラッカトキシン phytolaccatoxin :フィトラッカゲニン phytolaccagenin をアグリコンとする数種の配糖体(サポニン)の混合物。主成分はフィトラッカサポニン E phytolaccasaponin E 」とのこと。
サポニン???
サポニンならある程度は熱で分解できる可能性あるんじゃね?(テンナンショウで酷い目に遭ってるが)
と思ったら案の定、この有毒成分は熱で分解されるんだそうだ。
だったら、あとは美味いか不味いかだけなんじゃないの?
もしこれが美味かったら、どこにでもあるくせにまず誰も採らないんだから一人勝ちじゃないか。
そういえばハトはこの実を平気で食べてるけど、生豆を平気で食べられるハトは元々サポニンを分解できるということなのだろうかと考えると少し納得がいくが、鳥でも種子を砕いたものを食べるとアウトらしい。鳥は体重が軽いから作用する量も少なくして強く反応が出るのも想像がつく。
更に調べてみると、厚生労働省のページには書かれていない(!)が、根と種子にはポークウィードマイトジェン(PWM: Pokeweed Mitogen)が多く含まれるらしく、同じく有毒なのでこれが原因だろうか。
ポークウィードマイトジェンはリンパ球幼若化活性・赤血球凝集活性などがある植物レクチンとのこと。
つまり食べたら血が固まって最悪死ぬ的な。
赤血球凝集活性のあるレクチンというと、ウナギの血清に含まれるイクチオトキシンもそうだったか。
つまりポークウィードマイトジェンも大豆レクチンやウナギのイクチオトキシン同様そのまま摂取すれば有毒だが、タンパク質だから加熱すれば変性して問題なくなる可能性がある。
過去にはアメリカ南部のアフリカ系アメリカ人伝統料理のソウルフードにヨウシュヤマゴボウの茎と葉が使われていたという。
ただし、有毒だから3回湯でこぼしてから使うと。
・・・?
熱で確実に分解されて、分解されたものも無毒ならば3回も茹でこぼす必要なくね?
もしかして他にも問題の毒成分あるのか?
ある程度問題なさそうな気がするのでセルフ人体実験してみよう。
せっかくだから葉茎・実・根と全て食べてみようか。
ヨウシュヤマゴボウの葉茎を食べてみる
まずは実際にアメリカでソウルフードとして食べてこられていた記録のある葉茎から。
よくよく調べてみると種と根の毒性が強いというだけで、毒は全草にあるらしい。
そりゃそうだ、根から実に毒がワープする訳もない。
どうせならこれくらい食うか。
ヨウシュのほうが手短になかったのでヤマゴボウだけど、毒成分変わらないらしいから問題ないだろ。
食べられていたというんだし、毒が全然抜けてなかったら死ぬくらいの量にしておきたいところ。
記述によると3回茹でるんだよな。
1回目
アクが浮くのと共に、つるむらさきのようなニオイが立ち込める。
サポニンには界面活性があるからか粘り気が出て少々泡立つ。
再沸騰して30秒ほどで一度湯を捨てる。
2回目
・・・なんか茹ですぎてクタクタになるの嫌だなぁ。
3回茹でこぼす理屈もわからないし、毒成分の理論がわからなかった時代に3回茹でたら大丈夫だったから定着したってだけなんじゃないだろうか?
要するに分解するのに3回茹でるくらいの加熱時間が必要ってことなんじゃないだろうか?
納得できないからちょっと長めに茹でて2回でやめてみよう。
できました。
さすが葉物、茹でて絞るとちんまりとしてしまいますね。
あれだけの量を茹でても仕上がればたったこれだけ。
まずはシンプルにおひたしから。
・・・
やっぱり風味も食感もつるむらさきとホウレンソウを足して茹ですぎたような感じだな。
後味に僅かにじんわりと苦味のようなエグ味のようなものを感じるが、野菜の特徴のひとつといったら何も不思議はない程度のほのかなものだ。
おそらく、茹で時間を短くし歯応えを残すことができれば結構美味しい部類の葉野菜になるはずなんだが、しっかり茹でないと毒成分が分解されなくて死ぬかもしれないというのは非常に勿体無いと感じる。
次いで白和え。
うん。
こうなっちゃうともう何だかわからない。
夫を殺そうとヨウシュヤマゴボウで白和え作ってみたが全く効かなかった上に味を褒められてしまい、心変わりしたことを誰にも言わず墓までもっていこうとする妻が日本のどこかにいそうな味だ。
さて、wiki先生によれば症状が出るのは約2時間とされる。
強い嘔吐や下痢が起こり、摂取量が多い場合はさらに中枢神経麻痺から痙攣、意識障害が生じ、最悪の場合呼吸障害や心臓麻痺により死に至るそうだ。
2時間も後だと、症状が出てから吐いて胃洗浄しても気休めで耐えるしかないんだろうなぁ。
楽しみですね!
~2時間後~
問題なし!
味としてはさほど秀でたものはないし、茹ですぎないといけない性質上どうしても食感は弱くなってしまうが、この植物は山菜などがなくなってしまう真夏でも秋口でも常に非常に柔らかい葉茎がありながら誰も採らないという大きな利点がある。
これは例え川の水などであっても茹でることさえ可能な状況であえあれば、食糧事情が悪い中において有用になるだろう。
海が遠ければヌルデでも焼いて塩分をとればいいし。
食べてから言うことでもないが、疑問なのはソウルフードとして伝わってきたのが湯でこぼして食べる方法だけだったことで、加熱で毒成分が分解されるなら炒めてもいいはずなのに何故他の調理は残ってこなかったのかということ。
食べられるという話だけ一人歩きするとやっぱり事故の可能性は付きまとうかも?
ヨウシュヤマゴボウの実を食べてみる
葉茎である程度の安心感は得られた。
となれば、やっぱり最も存在感を誇示している実は放っておけないだろう。
葉茎と異なるのは種子内に多いとされるポークウィードマイトジェン(以下PWM)だ。
おひたしでも花穂程度は食べたが、おそらく含有率が全く違うはず。
しかし、この実を生で食べても大人ならば数粒程度は問題ないらしい。
10粒程度までは問題ないが、エグ味などが増してきて食べられなくなるという話もある。
どれどれ・・・
あぁ・・・うん。
毒がどうのこうの以前に、味見程度の5粒でもう結構です。
ほんのり甘いが僅かな青臭い風味があり、喉越しからじわじわとエグ味を感じ後を引く。
見た目こそブルーベリーっぽいが、味はブルーベリーのように舌に浸潤するような素直な旨味や爽やかさが全くなく、間違いなく美味いものではないと断言する。
この青臭い風味とエグ味、普通に我慢できるものではあるが俄かにカラスウリの悪夢が蘇る。
これは絶対何かあると本能が警告してくる。
大量に入っている種は小粒とはいえ微小というほどではなく、容易に噛み砕ける硬さ。
その感じはキウィやバジルシードより殻が厚めで強い感じだ。
中身は白く詰まっており、特筆する味は感じないので噛み砕く時のボリボリッという響きを楽しむものだろう。
いや、PWMが高濃度だってんなら本来噛み砕いて飲んではいかんのだけど。
実10粒くらいは問題ないという話なので5粒くらいは平気だろうと噛み砕いて飲んでしまったが、とりあえず問題はなかった。
しかし度々比較に挙げるウナギのレクチンがO型の赤血球を特異的に凝集するように、特殊な成分は誰にでも同じ症状が出るとは限らない。人によっては少量でも酷い症状になる可能性があるから生食は避けたほうが無難だろう。
逆に、ウナギを白焼きする程度で無毒化できるのと同レベルの植物レクチンなら加熱するだけで問題ないはずなのだが果たして?
とにかく完熟したものだけを選び
大きなものを30房集めました。
インクベリーの二つ名は伊達じゃなく、布だろうが手だろうが染まるとなかなかとれないので水を流しながら実を外しました。
ほんと、見た目だけは美味そうなんですがね・・・
砂糖を加えて煮ます。
煮ま・・・
うわぁぁ
ニオイが・・・香りと言いたくないニオイが・・・なんと表現したらいいのかこの不透明なニオイ
ブモォ~ン
って感じか。
味よりも重要なのは種の毒性を消すことなので、種の味見をしながら煮詰めていく。
しかし何故に生の時より種が不快なニオイを放ちはじめるのか。
数分後、突然種の風味から不快感が薄まり、何かが変わったのがわかった。
ざっくりと出来上がり・・・なのか?
ボリボリッ
・・・。
ダメだな。
ある程度は想像していたが、フルーティな香りがないというだけでこんなに残念な感じになるものなのか。
不快な臭気が弱まったとはいえ、良い香りが全くないゆえ引き立って感じてしまうので甘いだけで不味い。
順番は逆になってしまうが、このままでは食べきれる気がしないし果実種の中身が化けることもあるのでホワイトリカーと1:1に漬けなおして1ヶ月放置。
さてどうなったか?
ボリボリッ
うん。不味いね!
全然変わってねーじゃねぇかクソッ!
どうにも不快なので不本意ながら種を濾して煮詰めることにする。
こんなことなら最初から果汁を絞って煮詰めればよかった。
あまりに香りが立たないのでシークワサー果汁を少し足したけど焼け石に水。
ただただ甘いだけで個性のないジャムになりました。
1食で舌がドン引きするほど紫になりましたが10分程度で唾液と共に体内に消えるようなので安心ですね。
勿論、体はなんともありませんでした。
種濾しちゃったし当然といえば当然か。
あと、うんこも紫にはなりませんでした。
ヨウシュヤマゴボウの根を食べてみる
ついにボスの登場です。
ヨウシュヤマゴボウの中毒で最も多いのは子供の実の誤食と、根を「やまごぼう」の素だと思って調理してしまう情弱だろう。
商品の「やまごぼう」は本来モリアザミの根で(最近は普通のゴボウのもあるんだとか)、漬物の一種であるからほぼ非加熱で味噌や醤油ダレに漬け込んで作られる。
非加熱ゆえにヨウシュヤマゴボウの毒素が分解されず、よりによってフィトラッカトキシンとPWMの両方が高濃度の部位をそのまま食べることになるので自殺行為といえる。
本当にそんなに間違えるような根なんだろうか?
要するに、葉茎や実と同成分で高濃度なだけならば加熱すればいいんじゃないの?
しかし、調べていくと更に青酸カリや硝酸カリまで含まれてるなんていう記述が出てくる。
硝酸カリはともかく青酸カリはまずい。やめてほしい。
でもそんなものが高濃度に含まれていて致命的ならもっと記載されて注意喚起されてると思うんだよなぁ。
出典がわからないので眉唾でもあるが、ストレートに青酸カリであるほか、ウメやリンゴのアミグダリンみたいな青酸配糖体だったとしても、特筆されないような微量であれば無視してもいいんじゃないか。青酸カリの経口致死量を成人の場合150~300mgとすると、調理後で1~2本の根に0.3gも青酸カリが含まれてるとは思えないから、まぁ死にはしないだろう。
やはり問題となったのは生食によるフィトラッカトキシンとPWMによるものと考えるのがよさそうだ。・・・多分。
死んだら死んだでしゃーないね。
ということで掘りに行ってみると、これがまた困ったことに無いのですよ。
最近はやたらこいつらへの風当たりが強くて、実が色付く頃になると思い出したかのように伐採されてなくなることが多い。
まぁ、目星はつけてあるので茎が10cmも出てればわかるからいいんだけど。
大きかった株の根を掘ってみると想像以上に大きく太い。
こんなに栄養を溜め込んでいるんでは、アスファルトの隙間から生えてるようなものは何度でも蘇る訳ですよね。
ゴボウっぽいかと思ったけど、洗ってみるとむしろ大根っぽい?
でもゴボウのようにタワシだけで皮が剥けますね。
しかもなんとなく食べられそうな根菜的な香りがします。
これはヤマゴボウと言われなければ食べてしまうかも?
硬っ!
なにこれ硬すぎじゃね?
しかも横に伸びている根の付根は奥深くまで泥が食い込んでいて大きく抉るしかないようだ。
断面。
普通、維管束みたいなものは1本じゃん?
これどうなってんの?
どうしたらいいのかわからず、ひとまず様々な形状に分解してみたところ、この年輪のような濃い部分が強く太い繊維だということがわかった。
多重障壁かよ・・・硬い訳だ。
いや・・・これ「やまごぼう」と間違って食べるとか無理じゃね?
歯折れるって。
それくらい丈夫。
そして舐めてみるとなんとなく喉に溜める麻酔薬を使った時みたいな痺れ方を感じる。
最初はサッと茹でてどうにかなるなら、それから漬物にしてみてもいいかと思っていたけど不可能なので諦めた。
作戦変更、とりあえず圧力鍋で柔らかくする。
圧力鍋だとせいぜい120℃台だから青酸は分解できないけど、フィトラッカトキシンとPWMならおそらく短時間で分解できるだろう。
とりあえず半量でテスト。
15分圧をかけ、そこから自然冷却したもの。
イモっぽい香りに何故かカプサイシンっぽいニオイが上乗せされてきた。
どこから出てきたんだこの不快臭。
柔らかくなってみて、明らかにあの年輪は食い物から逸脱していることがわかってきた。
細い根ですら、歯でしごいて食べてみるとこの繊維。
味は可もなく不可もなく、なんともいえないちょっと青っぽいデンプン質。
こんな木の皮みたいな繊維食えないって。
ダメだこりゃと、残りのものも全て圧力かけて水に晒した。
2度水に晒して一晩経過、青臭さもかなり和らいだので可食部を分離する。
上のほうなんか木の皮みたいな繊維がこんなにブ厚く陣取っている。
こんなのをゴボウとかいって噛み切れるとは思えないんだが。
誤食で病院に運ばれる人が定期的に現れるようだが、よほど小さな株を選んでいるのだろうか?
「なんかちょっと違う」と思ったら食べないのも勇気というものですよ。
おまいうとか言うな
ペリペリと柔らかい部分を取り外していき、左が強靭な繊維、右が柔らかい部分。
だいたい半々くらいになりましたが、それでも可食部(予定)は245gあります。
あまり滑らかにしてしまうとただのマッシュっぽくなってしまうので荒めに潰し、塩胡椒で味付け。
2/3を取り分け、ニンジンとインゲンを少々加え、マヨネーズでまとめて
ポテサラもどきのヨウシュヤマゴボウサラダに。
胡椒のおかげで僅かに残るカプサイシンっぽい臭気がスパイスっぽくまとまってくれました。
色が真っ白にならないのと、所々に繊維が少し残っているせいで入れていないはずのツナが入っているかのような錯覚に陥りますが食感がまるで異なるので脳が混乱します。
160g以上食べましたが問題ありませんでした。
しかしこの手間を考えると、もうやらなくていいかなと思えるほどに秀でたところは何もありません。
応用してみる
とりあえず、葉・実・根と全て中毒せずなんとかなることはわかった。
とはいえ、大量摂取や常食してどうかというところまではわからないので参考程度に。
しかし一通りいけるということで、まとめて食べてみようと思う。
さすがに11月下旬ともなると元気がない株しか残ってないか。
それでも食べられそうな葉があるのは凄いことだね。
2回茹でて晒したもの。
少量の水を加えて粉砕。
一方その頃
ポテサラもどきに使わなかった1/3をコロッケにし
ソースを塗りたくっておきます。
葉を使った生地とプレーンで具を包んで発酵させて焼きます。
2色の洋種山牛蒡パン。
ヨウシュヤマゴボウと聞いても毒としか認識できないのに、「2色の」と「パン」に挟まれるだけで食べられる気がしてくるので2色のナントカパンの名付け親はエライと思います。
同じようにやったのに何故プレーンはあまり膨らんでくれなかったんだろう?
そしてひたすら甘いだけのジャム。
ヨウシュヤマゴボウコロッケパンは全く期待してなかったけど美味かった。
サラダより全然良い。荒く潰した根が良い感じに生地や衣の主張と拮抗していてバランスがいいし、あのクセが意外にソースと合うようだ。
そしてもうひとつ全くの想定外だったものがある。
ジャムを作る時に濾したカス。
これをボウルに水と入れてかき回すと重い種が沈殿し、軽い種と皮が上に残るのでこれを流す。
すると簡単に種だけが残る。
これ炒ったら食べられないかな?と思って炒ってみたが、炒っている間も変なニオイがする。
しかもフライパンを返すとバウンドしまくってキッチンに散らばる。
うっぜぇぇぇぇぇ↓
こりゃいかんと、塩振って胡麻油を垂らして更に炒めてみると油脂の抵抗でバウンドしなくなった。
そのまま炒めていくと突然はじけはじめたではないか。
慌てて蓋をした。
聞いたことないものを錬成してしまったw 多分当てられる人いないwww pic.twitter.com/O3l3QAyVTO
— ざざむし。の人 (@nekton27) 2016年11月19日
これはまさか!
ポップヨウシュヤマゴボーン。
完全にポップコーン化しよったわwww
しかも結構うまい。
っていうか、ヨウシュヤマゴボウ料理した中でいちばんうまいwww
これ、普通のポップコーンよりサクサク感が強くてその割に口溶けもよく、香ばしい風味が良いから茶漬けのあられ代わりにしても良いな。
いくらでも食べられるけど、黒い外れた種の殻から焦げた香りが強く出るので篩などで仕分けができたら尚良いだろう。
胡麻油で十分美味かったが、バターで作ったら更にうまくならないだろうか?
今回は行き当たりばったりでいじくりまわした種だったけど、普通に生から果汁絞って取り出した種でもできるんだろうか。
めんどくさくはあるけど、これは来年また試してみても良いな。
ここまで加熱されていると何も問題ないのだろうか、相当食べたが全く平気だった。
総評
ヨウシュヤマゴボウも正しく扱えば食べられることがわかった。
おそらくは毒成分が分解できる加熱レベルを越えて調理すれば中毒はしにくいと思われる。
部位ごととはいえ、あれだけの量を一度に食べてみたんだからおそらく問題はないだろう。
若い葉と熟した種子については度々利用してもいいかなと思えるものだった。
ただし、長期的に食べ続けて大丈夫かどうかの保障はない。
当然だが生では人体に対して猛烈な反応が出るものだから、分解が甘いと残留して中毒するはずだ。
実においては幼い子供なら数粒でも重篤な状態に陥る可能性があるらしいので、食用としては絶対に適当な扱いをしないでほしい。
今回は様々な場所のものを使って問題なかったが、個人差というのは確かめようもないので安全性は絶対とも言えません。
真似する人も殆どいないとは思いますが、一応、真似しないでくださいと言っておきます。
何故この植物を食べてみようと思ったかというと理由は大きく二つあり、ひとつは葉茎のところで記したようにソウルフードとしての歴史があること。
もうひとつは、昨今、有毒な外来種ということで駆除されることが増えたように思うからだった。
今年も相模川近辺の駆除についてのニュースが流れていたが、侵略的外来生物としての駆除ならばまぁ良いとしても、「毒草だから」というのは蛇足ではないだろうか。それが証拠に、他にも外来植物なんて山ほどあるのに放置されている訳で。
毒キノコでもそういった傾向はあるらしいし、不快害虫なんていう哀れなカテゴリーの虫達なんかはイメージだけで殺されてきた代表だろう。
確かにヨウシュヤマゴボウの場合は子供が誤食する可能性がある。
しかし、これに限らず臭いものに蓋をする、小石ひとつ落ちていない道を作ってやるというのは何か違う気がするのだ。
なにも植物やキノコは向こうから襲ってくる訳ではない。
何がどうして危険なのか、それを見せ、付き合い方を教えていくのも大人の役割ではなかろうか。
そんなことを思った訳ですよ。
<参考>
農研機構:ヨウシュヤマゴボウ
厚生労働省:自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ヨウシュヤマゴボウ
その他いろいろ
いつも楽しく拝見してます。松ぼっくりジャムからのファンです、夜から明け方まで読み漁っています。
ポップヨウシュヤマゴボーンで久しぶりの爆笑です。
夢ですよ、あの美しい実が食べられたら、、
未来のサバイバルで役立つ手引きになるかもしれませんから、これからも訪問します。
面白すぎました!甘いジャム食してみたい
母が若かりし頃、根を見てヤマゴボウと勘違いし味噌漬けにしたそうです。
それを半年後くらいに、法事か何かで集まった親戚に振舞ったそうですが、皆さん無事だったそうですよ(‘∀`)
我が家では、葉と茎を茹でて普通に食べてました。
私が子供の頃、40年くらい前の話です。
煮こぼしてはいなかった。
葉はご飯に巻き、茎はざく切りしてマヨネーズつけて。
根には毒がある、という認識は子供だった私にもありました。学研の図鑑にそう書いてあったから。
別にビンボーだったわけでもなく、親父は山屋で、植物オタクに近かったので、間違って食っていたわけでもない。
当時は葉や茎にも毒があるという知見はなかったのかも。
または茹でれば問題ないと両親どちらかが知っていたか。
でも特段旨いわけでもないし、地域伝統、ということもなく(関東です)、なぜ食べていたかは謎です。
2シーズンくらいでブームは去りました。
なんだか懐かしくなり、コメントさせて頂きました。
スッゲェ!!!
庭にヤマゴボウ(ヤマブドウかも)生えてきたので
実を集めてシャツを染めました。
乾かして染めてを繰り返し、
水洗いしたら全部落ちました。
徒労を呪いましたが序の口でした、感服です。
そもそもクソまずいという河豚とは違うベクトルの何か
とても、素晴らしい記事との出会いに感謝申し上げます。
家の庭に生えてきたヨウシュヤマゴボウを駆除しろと隣の家のオジサンに言われて、泣く泣く駆除したんですけど、なんか悔しくて何かに使えないか?と探していましたら、こちらにたどりつきました。沢山実験されていてとても楽しく見させていただきました。
素晴らしいブログをありがとうです。私もダチュラを食べたブログを書いておけばよかったなあ。
非常に興味深いレポートです。
知識的にも体力的にも真似できそうにないので、面白く読ませて頂きました。
とても面白かったです!!!
うええええきったね
カマドウマ食うとかネトウヨヒトモドキかよ
死んでくれ
意味が分かりません。
あなたは何か重大な勘違いをしていると思われます。
我が家の裏山(卯辰山)に沢山自生。食べられそうな名前に心惹かれ先日も実を一粒口にしてとりあえずの甘さにいつか根を掘り起こそうと思いました。それでこの好奇心とチャレンジ精神溢れる記事大変参考になりました。根を掘るのやめます。面白かったです。
素晴らしいの一言に尽きます。きっと料理本でもだすのでしょうねぇ。なわけないかw
ポップコーンで爆笑したw
チャレンジ精神の高さに脱帽です。ご先祖様の中でも、あなたのような人が新しい味覚を開拓してきたんだろう…。
元より不味い毒草の、それも種をポップさせちゃうという発想はありませんでした…
これ、時代が時代ならマジで一部地域の食文化のパイオニアというか革新になったんじゃないでしょうか…?
普段の有毒食とはまた違った方向に驚きましたよ!
はじめまして。
流れ流れてこちらの記事にたどり着き、面白く読ませていただきました。
内容もさることながら、お料理の腕前(というよりも臨機応変さ)にびっくり。プロの方でしょうか?
他の記事も拝読していきますね。
勇気に脱帽。
うちの近くの家が解体されて更地になったところに
タケニグサとヨウシュヤマゴボウが生えてるので
近所の子供が誤飲すると危ないので駆除しようと思います。
どうしたら危ないということを教えることのほうが大事だと思うんですけどね。
安易に危険のない環境を作ってしまうと日本から完全駆除できないものは注意喚起する人がいない時に事故が起こりかねないです。
危ないからというならスイセンもスズランもキョウチクトウも町から全滅させるべきでしょう。
当時は有毒だと知らずに服にぶつけ合って遊んでましたw
図鑑で有毒だとしって慌てましたw
よく駆除されてますけど、そのたんびに生えてますね。
実が散ってからでは遅いですし、そうでなくともあんなごっつい根が残ってたらそりゃ生えますやね。
ヨウシュヤマゴボウが毒草だと初めて知った。幼少の頃、おやつ代わりに食べたがやはり美味しくなかったので、本当に腹が減っているとき以外食わなかった。本能ってすごいなあ。、
美味しくないですよね。
美味さで偽って本気で殺しにくる植物でなくてよかったですね。
小学校の時「それ猛毒だよ」って注意したのに「毒なんかないよ」とか言って食べている輩が居たなぁ…
種を咀嚼しない分には殆ど問題にならないですしね。不味いけど。
せつなさんには食糧危機何て全く関係のない話だな
燃費が悪いのでそうでもないです
ヨウシュヤマゴボウ、葉っぱを食べたことあります。
というのも私が持っている成〇堂出版のポケット図鑑「山菜」1993年版には食べられる野草として掲載されているんです。
根は有毒と書いてあるものの、葉は「ちょっと辛みがあっておいしい」、実は「葡萄酒などの着色に用いる」なんて記載が・・・。その辺の空き地や土手なんかでいくらでも取れたので結構食べてしまいました。しかもさっと茹でたおひたしとか、炒めものとかで。
なんともなかったですけどね。別の山菜本には毒草と書いてあるのを知ったので、それ以来食べてませんが。
古い図鑑は現在よりも可食基準がゆるやかで面白いですね。
昔の図鑑は今より食べられるものが多いけど、ヨウシュヤマゴボウもそうでしたかw
茎葉がサッと加熱くらいで食べられるのならば良いですね。量次第かもしれませんが。
つるむらさきっぽいニオイですか~。
以前つるむらを扱う売り場にもいた事があって、
大量に貰って帰ったりしましたが少し苦手な風味でした。
味噌汁に入れたら、つるむらのニオイが一人勝ちに(^^;)。
つるむらって響きから、『つるつるむらむら さき』っていう
安っぽいエロビデオのテロップみたいのがイメージされるんだ。
というのを同僚に話したら、ついていけないと言われました。
でもイメージ・ビジョンは共有できたようなので、
十分ついて来られてるじゃんと思ったのですが。
いえ、なんでもないです。
つるむらさきって苦手な人結構いますよね。
食感はわりと好きなんですけど。
今から約14年前、高校生の頃にざざむしメニューにハマり、更新されなくなるまで張り付いて見てました。
まさかの復活&釣りネタまで豊富なオールマイティブログになっているなんて夢のようです。
今後も楽しみにしています。
釣りはある意味本職だったのでブログに普通のはあまり書く気ないんですけどね。
あとざざむしメニューはあくまでもページごとに名前つけないといけないので形式上つけていただけのメニューページの名です。
勘違いしてる人も多いんですけど。
最寄のコンビニの横にこれでもかってくらい美味しそうに生えてて少しくらい味見してもばれへんか…って思ってたんですけど有毒だったんですねぇこれ
下手に口にしないで助かりました…
ちょっと食べるくらいは問題ないみたいですが、正直うまくない実なので食べてもペッとやっちゃう人が殆どな気がします。
洋酒ヤマブドウだと思ってた小学生の俺はかなり危険だったな。いつか絞って飲もうと思ってたし(笑)
絞って飲んでも果肉だけなら問題ないみたいです。
しかしあのエグ味はとても美味しいとはいえないので、どのみち普通は中毒までいかないのではないかと。
色水遊びでヨウシュヤマゴボウを使ったどこかの保育園が謝罪していたニュースを見て、早速拾ってきて子供とお絵かきしましたが、食べる発想はなかったです。
しかし、真似するなと言われるとやりたくなりますね。
ポップヨウシュヤマゴボーンはw
色水遊び程度べつにいいじゃんね。
昔の学校じゃ普通に使ってましたよ。
人により感受性も違う可能性があるから食べるのはオススメしませんけど。
やったッ!! さすがせつな様!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ! そこにシビれる!あこがれるゥ!、って気分とお願いブログそのものが消失しかねないから普通に美味しそうなお魚料理だけにしといて!!って気分が半々…。
そうそう死にそうなもので試したいものもないので大丈夫ですよ多分
こういった情報こそしっかりと伝聞させていくべき情報なんだな、と感心しております。
身近にある毒草の情報とかってフワッとしたものが多すぎて実態がわからないものが殆どですもんね。
触っただけで本気でヤバいとか、どれくらいナニすれば大丈夫とか、情報はあるだけ欲しいですね。
極端な話、どんなものでも限界越えれば有害なんだし。
やっぱ笑いますよねポップ。夜中に声出してワロテしもうた。
植物の知識が何もないわたくしですが、これは見たことがあります!!
そしてウマソウダナ…と思った記憶もあります。食べなくてよかったああああ
花の蜜とか吸ってた横にあったら間違いなくゴボーンしてたと思います…
香ばしくなればいいかなという程度で全く予想してなかったから弾けだした時は何事かと。
まさかヨウシュヤマゴボウを食すとは…w
実に関してはあの色素で絵画の染料に使えそうですねw
あと今更ですが小学生3か4年生の頃に旧サイトを見て以来のファンです。
今後もお元気に
潰して絵を描いたりする時の秋の定番植物でしたね。
いまは触らせもしないんだろうか。
ヨウシュヤマゴボーン美味しそうですねww
毒草だから駆除なんて理不尽だって考え分かりますし賛同します!でも一つだけ見るだけで不快な植物がありまして、エンゼルトランペットが嫌いです。ニオイも気持ち悪いし、園芸オバチャンとかがキレイでしょーとかニコニコしてると過去に目にした中毒体験談と相俟って無性に憎悪がかきたてられます。これも正しい知識を深めれば変わるでしょうかね…
エンゼルトランペットたまに見かけるけど、あれ綺麗って理由で栽培してたんですかねw
なんの為に栽培してるのか意味不明でしたが。
さすがにチョウセンアサガオ系は食べたらダメでしょう。
ヨウシュヤマゴボーン…
さすがのネーミングセンスです。
シビレエイを料理したときの抜群のネーミングセンスを彷彿とさせてますね。
まぁ、ご本人ですから彷彿も何もないですが。
単に考えるのめんどくさかっただけですけどね!
ヨウシュヤマゴボウという名前を知ったのも大人になってから。
子供の頃はこの手の実は全て”山葡萄”・・・そして用途は”色水”&”毒水爆弾”only・・・
そういえばなんで、子供の頃コイツに毒があるって知ってたんだろう?俺・・・
あの頃の子供の情報ネットワークって意外とすげーな・・・
私も最初にこれが毒って知った時のこと覚えてないんですよね。
はじめて拝見させていただきました
あの雑草って有毒だったんですね
よくぶつけ合ったりしてましたが…
間違いなくヨウシュヤマゴボウのパイオニアですね
なにげなく目にしているけど実は毒草って結構ありますからね。
ヨウシュヤマゴボウは実際に死亡事故も起きているので注意は必要ですね。
ポップヨウシュヤマゴボーンwww爆笑しましたw
ポップヨウシュヤマゴボーンで爆笑しました