今年もそろそろアナジャコのシーズンだろうと、昨日は某河口の干潟へ行ってみました。到着すると干潮待ちのファミリーや暇なおじさん達が井戸端会議してた。
貝も採れる場所・・・というか、むしろ貝が目当ての人のほうが多いのだが、干潟になる底質で貝がいるくらい酸素量がある場所というのはアナジャコにとっても棲み易い環境なのです。
潮が大きく引きはじめたので遠のく水際へ進み、軽く地面を掘ります。
2~3cmの穴がいたるところに現れるので、そこに筆を突っ込み待ちます。
アナジャコがいれば、巣への侵入者を排除しようと筆を押し上げてくるので、そのままそ~っと入り口まで誘導し、筆の毛先ごと捕まえます。
入り口まで来ると小さな異変でも警戒して一気に逃げ込んでしまうので、この瞬間が難しくて面白い。
ウキじゃないんだからw ってくらい今日のやつらは機敏だった。10cm以上引きずり込まれて筆回収不可能になりかけたことも。 pic.twitter.com/yltTs7eds0
— ざざむし。の人 (@nekton27) 2016年5月8日
まだ私は今回3回目ですが、すっかり慣れたようでわりと順調でした。
が、地元のプロ登場。
おじいちゃん、毎日のように来ては採りすぎ、冷凍在庫ありすぎて家に持って帰ると怒られるんだそうでw
たった2本の改造筆で、私の倍速で捕獲していました。
斬新な内臓の抜き方も教えてもらったけど、あれは自分用にしかできないな。
アナジャコの反応がわりとよかったので筆の代わりに指突っ込んでたら、指だけでも1匹捕獲できた。
本当はアタリ待ちしながら潮干狩りでもするつもりだったのですが、昨日は貝掘ってる暇があまりありませんでした。
結果、アナジャコ23匹+おじいちゃんに貰った8匹、ハマグリ少々、シジミ適宜。
今回のアナジャコは脱皮の時期が近かったのか柔らかめの個体が多く、早く死にそうな感じ。
水を換えながら泥抜き。
デトリタス食性なのを考えるとやっぱり未消化物はちょっと気になるので。
あまり濁らなくなったので調理します。
アナジャコはパッと見はザリガニっぽくシャコという名もついてはいるけど、どちらでもなくヤドカリに近い仲間。
関西ではマジャクと呼ばれている。真シャコの訛り?
関東だと小型のものはスナモグリ同様に大型ウナギやクロダイの餌にしたりも。
ハサミというよりは爪で、ちょっとセミっぽい構造。
シャコは鋏む使い方と跳ね返すシャコパンチの両刀だが、アナジャコは鋏むことしかできない。
でも見えない穴の中で挟まれ方が悪いとサックリ指を切られたりするので、意外にこの短い爪が強い。
とりあえず少量は風味をストレートに感じられる塩茹でに。
身はほんのり甘く、明らかにエビではなくシャコに近い。
また、この時期のアナジャコは内子もギッシリなので卵の旨味もある。
ただ、いわゆるミソが強い。
個性なんだろうけど、これは好き嫌いが分かれる。
様々なカニのそれとは全く違い、ヤドカリやヤシガニなどのヤドカリミソのベースにアメリカザリガニミソの香りを尖らせて足した風味。
揚げればいい感じにバランスがとれるんだけど、茹でるとこれがストレートなので苦手な人には苦手だろう。
例のおじいちゃんは内臓全部食わないと言っていたw
茹で汁に少し味噌を溶いただけのアナジャコ汁も美味しいと聞いたので試し。
本体の甘さがふんわりなのに、汁のアナジャコ味が強い。
アナジャコの旨味ってかなり水溶性なんだろうか。
しかしミソの風味も激しく出ているので私にはちょっと苦手寄りかな。
去年は生きたままアナジャコ煎餅なんてのも作ってみたんだけど、綺麗に焼くのが難しいくせに味は普通。
今年は作らなくていいや。
結局、ミソの風味は特殊で強いけど、その他は穏やかな風味なのでヘタにいじってしまうと調味料に埋もれてしまうのがアナジャコだと思う。
生かせず殺してしまうくらいならテッパン調理するほうがいいよね。
大量の唐揚げ。
味付けは塩胡椒だけ。
脱皮近く殻が薄いものが多かったのでサクフワ感が大変よろしい。
そして脚はパリパリ心地よく、風味も良い。
内子ギッシリ。
揚げると何故か強すぎたミソの風味の嫌な尖りも緩和され、個性と言っていいレベルに落ち着く。
盛った時は胸焼けするかと思ったが、美味しくて唐揚げ15匹もペロリと完食。
ビールに合いますな~
はじめまして、ルール違反かもしれませんが、
良ければ場所をEメールで教えて頂けませんでしょうか?
大阪からです。勿論SNSで拡散もしませんし、年に1度家族で行く程度だと思います。
すみません、生物系のポイント公開は何が起こるかわからないのでリアル伝授しかしないことにしています。
とはいえ、東京湾奥に注ぐ河口なら殆どどこの干潟にもいますし、むしろ有名なところほど減ってます。
問題は車や電車でエントリーし易い場所かどうかだけで、そこは検索とグーグルアースでなんとでも。
めっちゃうまそう!!!!!!
特徴ある味なので旬の味として好きな人には堪らないでしょうね。
気付いたらなくなる味ですね。
この時期になると鮮魚コーナーに並びますよね。アナジャコ、アサリ、マテガイ、イソギンチャク。シャク味噌も美味しいですよ
いやいや、こっちでは店でアナジャコ売ってるのなんて見たことないですから。
一面びっしり巣穴があるのに、今回は見渡す限りでアナジャコ狙ってるの3人だけでしたよ。
聞いたら、毎日だいたい1~2人しかやってないそうで。
食文化の違いですねー
ご無沙汰しております。
穴ジャコシーズン開幕みたいですね‼︎
茸本さんに送って欲しいと懇願してますので是非お力を借して下さいm(_ _)m
何なら名人のおじいちゃんの冷凍在庫ウチが買い取ります笑
もの凄く活性高かったですね。
一緒に行けるタイミングばかりじゃないでしょうし、今年は何度も行くかどうかわからないのでなんとも言えませんが、直接送っちゃってもいいかもですね。
おじいちゃん見つけたら交渉して本気で採ってもらったらどれくらい採るんだろうw
こっちでは近くに干潟が少なく、その干潟も数年前から禁漁になっているので潮干狩りが出来なくてフラストレーションがたまってます。(泣
自由にできる干潟は全国的に減ってますよね。
禁猟は悲しいけど、保護に向く視線があるだけいいと思いますわ。
ああぁあああシャコくいてえ。
シャコ大好きなんですけど、もう昔みたいに安くなくて(^_^;)。
ちなみにダラ外のシャコ(海)も大好物でした。
ばら撒きレーザーを必死に避けたりしてるのに油断して、
地味なシャコパンチを食らってアームがなくなります。
更に余談ですが海水魚飼育で使う(?)ライブロックから、
得体の知れないシャコが出てくる事があって癒されました。
「パチンッ」ってガラスを叩く音、わしゃしゃと穴を掘る仕草。
シャコは最高です。
個人的にはシャコパンチはもっと本気でやってほしかったですがw
ダライアスは実際にいる生物がモチーフでわりと見た目再現してくれてるので、変わった魚の実物見た時に頭をよぎる人は結構いたんじゃないかなぁ。
小さくてもシャコパン強いんですね。
稀にメバルの腹から出てきますが、腹の中からシャコパンされないのかな。
コウモリダコの生きてる映像を見た時は興奮しました。
「発光器官がキャプチャーボールだったんだ!」って(笑)。
腹の中でのシャコパン、メバルにとってはご褒美かも。
無理やり感があって高ぶると言うか、なんのこと?
4cmくらいのミニシャコでも結構いい音鳴らしますよー!
大きなモンハナシャコだと水槽割るらしいですしね(笑)。
潮干狩りデビューしたくて、私も4日前くらいに某放水路へ行ってきまして。
もちろん筆持参、ノリノリで現地入りしたのですが、一瞬でホンビノスが採れすぎて
しまい、妻子から「もう重いから帰ろう!」「トイレトイレ!」と言われてしまい
筆は熊手やらの泥落としに使ったのみとなってしまいました(泣
まぁ悪い事ばかりではなくて、ホンビノスとトリ貝は目が飛び出るくらい美味かったですけど。
それにしても写真がキレイですね~!料理も美しすぎて泥臭さを全く感じさせません。
オキシジミとかを味見して若干泥臭さにテンションが下がっていたのですが、
おかげでモチベーションが沸々とアガッてきました~また行ってみます(^o^)
ホンビノスもいいですよねぇ。
去年は本物のクラムチャウダー作って衝撃の美味さに連日ホクホクしてました。
アナジャコのエリアはかぶっても貝のエリアがかぶらないのが辛い。
オキシジミはとんでもなくヘドロ吐くし、頑張って吐かせた挙句まだ泥臭いという残念さに今回は持ち帰りませんでした。
30個くらいいたんですが、あれ臭さを抑えるのでなく調理前に臭さを抜いてしまう方法があったら知りたいものです。
オキシジミは茹でて剥き身にしてから、ビラビラを裏返して指で身をプニプニ押しながら水洗いしてみましたら、泥臭さは9割方取れたのですが、どうも洗剤のような
芳香剤のような溶媒臭みたいなのが、残っちゃう感じでした。
佃煮風に煮詰めたり、タイ料理みたいにハーブの芳香に混ぜて辛さで食べれば
行けそうですが、ホンビノスが横に落ちてる限りは食べたくないなと思いました。
飢饉までは温存しておきたい食材です。
次はアナジャコを採りながら家族にホンビノスを拾ってもらい、あわよくばトリ貝もゲットする感じを目指したいです。
私もいままで何度かどうにか食べはしたけど、あの臭さって誤魔化したところで摂取してる事実には変わらない訳で、なんか体に悪そうな感じがしちゃうんですよね。
ハマグリやホンビノスやトリ貝がゴロゴロしてるならわざわざ持って帰りはしないですね。
ううう旨そう!ヤシガニやヤドカリは食べた事ないですが、ミソはカニよりエビ寄りですか?甲殻類のミソや内子に目がないので、画像だけで日本酒がぶ飲み出来そうです
カニよりはエビ寄りだけど、香りが明らかにアメザリ寄りなんですよ。
ウチダザリではなくそのへんにいるアメザリ。
アナジャコの場合は酸化鉄泥の外壁に囲まれた巣に棲む性質上ああなるんじゃないかと思うので仕方ないとは思うんですが。