ざざむし。





シビレエイは発電器官以外は普通のエイ味

以下、まんま再録です。
画像だけ2枚追加、サイズも大きいものに差し替えたので既読の方は画像だけどうぞ。
結局この年は10匹近く泳いでいるところを目撃したのですが、自然界ではそれ以来まったく見たことがありません。
最近こういうテンションになれる出会いあんまりないんだよね。

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いままで自然界でシビレエイなんて見たことなかったのに、今季はやたらと目撃する。
ついには何故かエギングで釣れてきてしまう始末。
シビレエイ2
電気を出すエイとして有名だが、50〜60Vってどのくらいなのか、いまいちピンとこない。
つついてみても電気を出さないので、バケツに入れようと両手で持ち上げたら・・・
バリッ!
ゔお゙っ!!!
思わず叫んでしまった。
両手の平が半分ほど、ビリビリと余韻が残っている。
・・・・許さん・・・・許さんぞ・・・・・食っちゃる!
貴様の放電能力 オレ様が貰った!シビレエイ1ディスポ装着ッッ!!!!
いくら電気を発しようがゴムゴムの能力の前に貴様は無力同然!
・・・・・・・皮剥きにくっ(´Д`;
逝ってもらって素手にしたら簡単に剥けた。
シビレエイ3気味悪いかも
頭部両脇にそら豆状に存在している白っぽいところが発電器官だ。
シビレエイ4ゼリービーンズのような、巨大化させた蜂の卵のような、ぶよぶよしたものが垂直にビッシリと敷き詰められた様相だ。
これのおかげで、随分と鰭が小さいことがわかる。この魚、理科の教材などで発電器の観察に使われる以外は全く利用されてないらしい。
せっかくだから、この1匹でいくつか料理してみようと思う。
シビレエイ(洗い)☆ショート荒井(洗い)
せっかく鮮度がいいのだから、生で食べておかねばなるまいて。左が鰭、右が発電器
見た目ゼリービーンズだが柔らかく、噛むと音もなく潰れてトロリとする感じで食感はたいしたものではない。
ただ、臭味どころか、生シロエビを食べてる時のような香りがし、舌に絡み、ほんのり甘味もある。特筆すべきはこの甘味、魚の甘味というよりは、香り同様にエビに近い甘味なのだ。
鰭は軟骨を切る方向に削ぎ切りにして同様に洗いで食べたが、こっちは歯ごたえ良好。
臭味もなく、食べ易いが、こちらにはエビのような甘味は殆ど感じない。
発電器官に歯ごたえがあれば言うことなかったんだがなぁ。
逆に言えば、味はあっても歯触りが邪魔にならないので、うまく他の食材と組み合わせれば面白い料理ができる気がする。

ひとまず、今回は煮る・揚げる・焼くの3通りでも食べてみよう。
シビレエイ(さんが焼き・煮凝り・天麩羅唐揚げ)左から時計回りに
☆サンダー焼き(さんが焼き)
普通のさんが焼きの味噌を減らし、コチュジャンを加えてちょいピリ辛なさんが焼きにしてみた。
軟骨もよく叩いてタップリ混ぜてあるのでコリコリしていてなかなか良い。

☆電麩羅&プラズマブレイド(天麩羅&唐揚げ)
発電器官と尾部の半身は天麩羅に、胸鰭1枚を唐揚げにしてみた。
エイヒレの唐揚げはお約束的だが、やはり小さなエイの鰭は唐揚げで美味しい。
揚げても普通の筋肉部分はふわりとしていて柔らかい口当たり。
問題の発電器官だが、衣がカラッとしてるのに、口に入ると中身が一瞬で溶ける。
まるで脂でできているかのようだ。脂なのか?
揚げてしまうと、生の時のようなエビっぽい甘味がなくなってしまうようだ。

☆ライトニングゼリー(煮凝り)
煮付けた後、冷めても全然身が堅くならない。
皮に鱗の存在を感じないので、ゼラチンたっぷりっぽい皮も一緒に煮込み、冷やして煮凝りにしてみた。
臭味もなく、美味しい煮凝りになった。
鰭は軟骨がコリコリと心地良く、身は柔らかくほぐれ、いっぱい入れた発電器官は随分縮んだが、口の中では脆く溶けるように潰れる。
皮は味がよく染み、モチモチした食感になるが、やはり発電器官は過熱すると風味が消える。

〜総評〜
実験材料にしか使われないというのは、漁獲量の少なさと、見た目の悪さと、手軽に食べられる過食部の少なさと、電気を出すという、これだけ条件が揃ってしまえば、普通は流通しないというのが容易に納得いった。
しかし、実際には全くクセがなく、ちゃんと適した料理法ならばもっと美味しく食べられることが今回の限りでも想像できる結果に。
さほど大きくならないし、軟骨魚類なので殆どの部分を食べることができる。まぁ、あえて食べるために、というよりは、飼育するために捕獲したいなぁ、と個人的には思ってしまうのだが。
少なくとも、大型化しすぎたアカエイなんかよりはずっと味わい深く食べられる気がします。発電器官以外は小型カスペの感覚で。

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