ざざむし。





カエルウオとトビハゼ

kaeruuo2カエルウオは日本各地のタイドプールでよく見られるイソギンポ科の魚。
水中を泳いでいる分には普通のギンポ類の動きだが、タイドプールの水際が潮汐で変化する頃になるとしばしば磯の上をピョンピョン飛び跳ねて移動するのが見られる。
捕まえて陸に上げても同様に体をくねらせ、バネのように陸を蹴ってピョンピョン跳ねて海へ逃げる。
名前の由来は一目瞭然の魚である。

kaeruuo1トビハゼといえば魚のくせに水が苦手という変な奴。
TVでよく見るのは有明海のムツゴロウの傍を胸鰭で這っている小さなハゼがそうだ。
でもトビハゼは東京湾まで生息している。
餌を食べたり、落ち着いている時は胸鰭でハイハイしているが、危険を感じると体をバネのようにして地を蹴って進む。
それどころか水面を連続で蹴って飛び石のように対岸や橋桁まで逃げる。

この2種はイソギンポ科とハゼ科という全く別の科に属しているが、実際に見てみるとその動きは非常によく似ている。
また、触ってみると鱗の感触はなく、柔らかくも張りのある体をしていることがわかる。
これも収斂進化のひとつといって良いのではないだろうか。
果たして味も似てくるのだろうか?
kaeruuo3トビハゼは白身。
小さいくせに焼いてる最中でも串が刺さったまま網を蹴って逃げるパワーがある。
普段は泥やコンクリ上の珪藻などを食んでいるそうだが、卵に至るまで全く泥臭くなく、むしろ鮎などに近い芳香めいたものがあった。
小さいながらもやはり肉質は筋肉質で通常のハゼとは別物。
海外のマッドスキッパーくらい巨大だったらもっと風味もしっかりわかりそうだが、日本のは小さいから仕方がないね。

して、カエルウオも白m・・・
kaeruuo4黒 身 wwwww
これはアナハゼの青さより衝撃かもしれんw
さばくだけで刃に伝わるのは、やはりギンポの仲間なんだなというシッカリ気味の肉質。
色こそアレだが、普段は磯場で藻類や小動物を食べている。
改めて見ると口のつくりもトビハゼに似ている。
kaeruuo5泥とも無縁、臭くなる要素とも無縁と思われるのでカエルウオを主役に天麩羅にしてみたところ、キスほどふんわり感はないもののダイナンギンポよりはギンポ寄りの若干筋肉質で良い食味だ。
軽く磯の香りでもあれば個性もあったが、トビハゼのようにはいかなかった。

養殖魚しかり、家畜しかり、味はやはり運動性能より食べているものの影響のほうが大きいのかもね。
普通に売られてる同じものばかり食べて無個性な人間にならないようにしよう。(そこ?

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Comments & Trackbacks

  • コメント ( 1 )
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  1. もっとも多くの種類の動植物を食べた人間ってギネスに載れそうですね。
    やっぱ人間は凄いよね。これだけ多様なものを食べる生物はそうそういないよ!w

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