つい先日マツカサウオを中抜きしたばかりなのにまたかよというタイミングですが、そんなタイミングで私の目の前に現れるのが悪いんです。
ハリセンボンは本州ではさほど食用としてメジャーではありません。
どちらかというと愛嬌あって懐き易いゆえ、ダイバーやアクアリストのアイドル的存在かも。でも沖縄ではアバサーと呼んで非常にポピュラーな食材で、あらゆるところで食べられます。
フグの仲間だけど防御機構が体外の棘に特化しているからか無毒。
見た目から有毒フグと間違えようもないので非常に安全な食材と言えるでしょう。
アバサー汁はクセがなく、よい出汁が出ていて身はフグ寄りで食べ応えがあります。
定番の唐揚げも大きなものだとボリュームたっぷり。
フグの仲間なのでフグっぽいといえばフグっぽいが、多くのフグよりプリプリ感は控えめ。
肝はフワフワジューシーで、とろけるような感じではなく、サッパリというほどではないが濃厚さは中。
そこそこ美味しく、且つ安全なので大きなものがいたら捕まえて食べてもいいかなと思えるものだ。
で
先日ホウキハタを釣った帰り、船宿に戻る途中の港内で目に入った掌サイズのハリセンボン。
ジグヘッドがついたままの竿を操り引っ掛けて一発ゲット。
グーグー鳴いてるのが可愛い。
小さいけどちょっと味わうくらいならなんとかなるんじゃないかな。
しばらく生きてたのに、持ち帰ったら真っ白に燃え尽きていて残念な感じに。
生きてる写真撮ってなかったけどみんな大好きハリセンボンだから知らない人いないしべつにいいよね。
さて・・・死んでから触ってみると、改めて想像以上に身がなさそうだな。
せっかくだから刺身で食べてみたかったけど、これでは無駄が多くなりすぎそうだ。
どうしよう?
なんとなく手探りで解体開始。
皮が引っ張られることでいちいち意図しない場所の棘が立って痛くてあまりに効率が悪いので、左手のみ軍手を装着し背中の真ん中あたりをハサミで切り開く。
皮はかなり丈夫なので神経質になる必要はなさそうだ。
素手の右手で皮と筋肉を感じながら剥がしていき、首の付け根で背骨を切ってやる。
おや?
ハリセンボンのようすが・・・
えたーなるでぼーてー
背骨本体と腹に繋がっているこの膜みたいなものも筋肉なんだろうか?
よくわからないが毒はないからみんな食べられるだろう。
いちいち痛いことを除けば、案外簡単に中抜きできた。
見るからに筋肉が少なく、肝がそこそこ。
そして水を吸って膨らむ為に胃袋がやたら大きいのがわかる。
下のは頭で、骨は柔らかいので内側の嘴の付け根あたりからハサミで切り離した。
殆ど筋肉ないし、刺身の肉とったら肝ばっかり余ってしまうな。
可食部が少なすぎるので諦めて全部ぶっこんで味噌汁に。
加熱していると浮き袋はパンッ!という音がして弾けてトロトロになった。
胃袋も普通の魚のようにコリコリにはならずトロトロに。
筋肉はプリプリしていてフグっぽく、肝は沖縄で食べたものより濃くてくどかった。
出汁は相変わらずとてもよく出ていて、汁としては美味い。
たれせんぼん。
さて、これをどうしますかね。
そこで風船です。
ハリセンボン砲台。
一気に膨らまします。
下を向いて膨らまさないと、バイ~ンと垂れてきて顎に刺さるから注意しましょう。
この時点で全く気づいていなかったんだけど、よく見るとわかる。
このまま1日干したところで口の中にウオノエがくっついているのに気付いた。
もうちょっと早く気付いていたら一緒に味噌汁に放り込んだのに。
風通しのよい所で2~3日干し、硬くなってきたら風船を割って抜く。
適当な目玉をつけて出来上がり。
完全乾燥したらスプレーのニスでも吹いておけば虫もつかないでしょう。
こうして見ると棘の生え方に特徴があって、見方によっては般若っぽくも見えるけど、こうして見ると
(´・=・`)
なんとなくでやってみたけど、できるもんだね。
水分ある時より硬くなってて刺さるから本気で痛くて危険。
あとは切り口に糸でもつけて提灯にするなり、モーニングスターにしてクソ上司にぶつけるなり好きにすればよろし。
昔から土産物屋に魔除けの置物なんかによく売ってたもんね。
モーニングスターか・・・
いい事聞きました
いや、モーニングスターは作らないとしてもある日クソ上司の椅子にハリセンボンが居ても不思議では無いですよね
さてさて
朝きたらデスクにハリセンボンなだけでもシュールな絵面かと思ってよく見たら椅子ですかw
いざというときはマキビシに!
マキビシって持っててコケたら自爆しますよね。
忍者って包んで持ち歩いてたのか竹筒みたいなハードケースに入れてたのか。
ハリセンボンは敏感な殿様だとニオイでバレてしまいそうです。
これいいっすな!
手に入る機会があったら作ってみよう!
すごく簡単ですが綺麗に作ろうとするとコツがいるので面白いですよ
初めてコメントします。
茸本さんのブログと共に、毎日の糧となっておりますです。
燃え尽きたハリセンボンの目、魔太郎っぽい(笑)
恨まれないように気をつけてください……
ハリセンボン、小笠原のダイビングで20m底のテーブル珊瑚の下に超巨大なの見たことあるんですが、調べたら40cmくらいにしかならないんですね。
40cmあると相当大きく見えますけどね。
あと一般的に図鑑などに書かれている最大寸は一般的な最大寸なことが多いので、桁外れに大きな個体は稀にいてもおかしくないです。
ハリセンボンを加工したモーニングスターで上司を殴打。34才会社員逮捕
用法要領を守ってお使いください
いつも楽しく拝見してます♪
モーニングスターで吹き出しました。GJ!
本当にぶつけたらいろいろとゴールしますが