ざざむし。

今年一発目のカミツキガメ釣り

先月、千葉県の印旛沼周辺でのカミツキガメ生息数の予測数値が上方修正された。
2004~2005年には約1000匹とされていたが、これまでの駆除データから算出すると昨年では15970匹だというのだ。
10年で約16倍に増えていることになる。生息数を減らす為にはメスだけで年間1250匹を駆除せねばならないという。
罠も現状の800箇所より更に増やし、捕獲作業自体も7割増やすというのだ。

正直、嫌なタイミングで公表してくれたなと思った。
今年はGW前にはカミツキガメを大量に釣って食べようと思っていたので、その直前に駆除の強化は私だけにとって天敵だったからである。(関係者の皆様、とてもとてもご苦労様です)
まぁ、実際は徒労だった訳ですが。

カミツキガメの産卵はGW明けから6月一杯に集中すると聞いていたので、産卵直前の個体が欲しかったのもあり、もろもろタイミングとしてはここしかないかなというタイミング。
しかし夜は案外寒くなる。北米生まれの変温動物としてはいまの時期の気候はどうなんだろうか?
考えた末、アマゾンへ行く時と同じ上下速乾薄手の格好で出撃。
気候の変化を全身で体感し、カミツキガメの気分になって考えようという魂胆である。

さて、途中でエサの198円で20匹くらい入ったアジを買い、夕マヅメ現場到着。
本当はサバかサンマが欲しかったが、何故かこんな時に限って無いとか酷い。
まずは昨年カスリもせず玉砕したポイントからだ・・・が、浚渫でもされたかのように地形が変わっている。
どうしたもんか。
とりあえず1投してみたが、あれほどいたアメリカナマズの反応すら皆無。
嫌な予感しかしないので速攻で移動。

すると雨が降り出した。
そんな予報あったか???
みるみるうちに暴風雨化。つくづく今年は天候に嫌われている。
レインウェア持ってきてねーしwww
竿を3本入れて車で退避していると1時間少々で殆ど止んでくれた。
確認しに行くと、クリックにしてあるはずの竿が吹っ飛んでいた。
これ絶対カメじゃないし・・・と上げてみると50cm程度のコイだった。残念。
その他は齧られもしない。エビやカニの気配もないということだ。
移動。

次の場所は凄まじくコイらしき吸引音や、何かのハタキが聞こえる。
生命感こそ凄いが、カメの類は果たしてどうなのか。
いや、魚の産卵場所になるということは稚魚がある程度集まるはずなので、小亀にとってはエサ場になるかもしれない。
と、試してみるもここも不発。
アタリすらないというのは辛い。
そして何気に寒い。速乾上下だけでじっとしていたら朝までに体調崩すかもしれない。

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暇潰しにウシガエルを釣る。
こいつも美味しいので持って帰りたいところだが、ウシガエルも外来生物法では生体移動を禁じられてしまったので殺してからでないと持ち帰れないのが面倒だ。
外来生物法での生体移動・保管の禁止について微妙なところはどこまでが移動や保管になるのかというところだが、普通に考えて他地域や自宅へということでなければ問題ないのではないかと思っている。
自宅で泥抜きの為の一時飼育すらできないというのは、逃げ出した際に被害が広がる可能性を根絶する為だろう。
そういう意味では、明らかに棲息しているとわかっている場所なら多少連れ歩いても問題ないかな?
グレーっぽいが、帰るまでフラシに入れているだけと変わらないと解釈し、今回は公開されている某データに従って沼の周囲の捕獲実績ポイントを点々と回る。

朝。
何も収穫がないままの朝はけだるい。

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狭く見えるが、これでも川幅10mくらいある。

カミツキガメは夜行性と聞く。
しかし夏ならいざ知らず、この時期ってどうなのか?
体感してもわかったが、夜間はまだかなり冷える。
おまけに夜雨まで降ると水温は急降下、変温動物にとっては厳しいんじゃないだろうか。
昼間に実績ポイントを探し歩きながら思った。

軽く仮眠し、夕方から再チャレンジ。
するとほどなく何かのアタリ。
今回初めて魚以外の生命反応だ!
それは紛れもないカメのアタリ。
カメを飼育したことのある人なら知っているであろう、エサを食べる時のしぐさがそのまま竿先に反応となって現れ、竿を持つと歯や爪を立てる硬質的な振動がイメージ通りのタイミングで伝わってくる。
間違いなくカメだ。
しかしカミツキガメの食事風景は馴染みがないのでカミツキかどうかの判断がつかない。
国産カメだったら飲ませたくはないので慎重に。

しかし掛からず。
その後、別の竿に少々乱暴なアタリ。

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キターッ!
小さいけど、紛れもないカミツキガメ!
名前の通り、めっちゃくちゃ攻撃的で噛みに来る。

写真を撮っていたら散歩中のおじさんおばさんが寄ってくる。
さすが有名なのか殆どの人が存在は知っていたが実物を見るのは初めての人もいるようだ。
食べるんだと話しても、誰も食べられるという話は知らなかった。

自分の分だけだったらこれで終わってもよかったのだが、今回は野食会の分もなんとかしたい。
もう一晩、頑張ってみよう。

しかし、計4回ほどカメらしきアタリがあったものの20時を過ぎると何ひとつ生命反応がなくなった。
たまたまなのか、気温と水温低下の影響なのか。
駆除で捕獲している方に聞いたら、今年はまだ罠にも掛かっていないという衝撃情報が。
マジかよ・・・それだけ水温がギリギリってことなんだろうかね。

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アタリ待ちしながら簡単な暖かい飯となると最近はどうしても麺類に傾きがち。
すぐに雨が降るから短時間でできないと困るが、最近のノンフライのカップ麺はレベル高いからほんと助かる。

毎度、適当に食えるものをブッ込むんだけど、今回は湯を注いだ待ち時間に残り湯で茹でたクコとノビルを適当に。
せっかくそのままなら美味いはずのラーメンがまさかクセの少ないクコのせいでクソ不味くなるなどとは思いもしなかった。
こうしてダメな組み合わせも覚えていく。

そして一際寒い夜が明け、再び陽は昇る。

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叢に寝転んでアタリを待つ。
今日はずっと曇ってるし、そこそこ風があり寒いのだが草に埋もれているだけで風が遮れて温かい。
しかし1時間、ピクリともしない。
雰囲気はもう完璧なんだけどなぁ。

仕掛けを上げてみるとエサは全くこれっぽっちも変化がなく、水分を吸収しただけだった。
スジエビやザリガニすらいないんだろうか?

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また雨が降り始める。
今回はウェーダーが防寒の要である。
真夏のような超薄着で来なければよかった。
ウェーダーがなかったら雨と夜間の体力減少に歯止めが効かず今頃は瀕死だったかもしれない。
大変な時に傍にいてくれる人って大切ですよね。
雨に打たれるウェーダーを見ながらそんなことを思う。

まぁ、あと数回履いたら捨てるやつだけど。

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ここなんかも底質がいい感じで、そのまま冬眠もできそうだから絶対いると思うんだけどな。
しかしこの支流は水温が若干低いようだ。これはいかん。
夏なら釣れる気しかしない場所データがどんどん増えていく。

この後、また雨が酷くなり退避。

もうダメかと思ったが、1匹釣った場所に戻ってラストチャンス。
やはりここだけは何かの反応が出る。微妙だが水温が高いし、この差が全てなのだろうか。2週間後だったら全域でもっとイージーに釣れていた気がする。
しかし、結局フッキングすることもままならず、再び陽は落ちてしまった。

エサもあと小アジ半匹。
どうしようかと諦め半分で足元の瀬を覗き込んだその時
あれカメじゃね?
雨の濁りでわかりにくいが、石やビニールなどの構造物とは微妙に違う揺らぎを感じた気がした。
エサを落としてみるとアジの銀色の反射が一部消えた。
咥え込んだ瞬間だ。
間違いない、カメだ!
食うのヘッタクソで、動作は普通のカメと全く変わらないが、濁りの中に漂うシルエットが明らかに違う。
間違いなくカミツキガメだが、ラストチャンスすぎて緊張する。
エサとられたって終了なのだ。
なかなか5cm足らずのアジの銀色が消えない・・・が・・・が・・・消えた!

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掛かった!
負けない事、投げ出さない事、逃げ出さない事、信じ抜く事、駄目になりそうな時それが一番大事とはよく言ったものだ。
久々の粘り勝ち感、大きくはないけど最初のより若干マシ。
これでなんとか食材にはなるかなー。

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危ないってwww
こっちが食材にされそうな勢いで噛み付いてきます。
マジで目の前に手出すのとか絶対ヤバイので注意しましょう。

カミツキ2016_10この尖ったところの噛み合せが危険を感じる。
噛む度に「カッ!」って硬質な音が響く。
・・・肉に絶対突き刺さるわw

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さて、生かして持ち帰ると罪になってしまうので、朝になったらウシガエル共々〆てから速やかに帰宅します。

まさか2匹の捕獲まで50時間も使ってしまうとは思いもしませんでした。
大物含め獲れすぎたらどうしようかなんて考えて156Lクーラーまで積んでいったのですが、それがフラグだったとは。
1ヶ月後だったらこんな苦労はなかったと思うんだけどなぁ。

そして結局→こうなった

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Comments & Trackbacks

  • コメント ( 15 )
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  1. とてつもなくどうでもいいことなのですが
    釣り糸や軍手の素材となっている芳香族ポリアミド繊維はケ「ブ」ラー(Kevlar)といいます
    天文学の方のケプラーさんとは違うんですよね
    すみません

    • あまり気にしていなかったんですが、東レデュポン商標のケブラーとヨツアミ商標のケプラーノットってそもそもの素材が同じじゃなかったんですね。
      てっきり構造だけの差かと思ってましたよ。

  2.  今年の九月頃からスッポン釣りを初めた者です!
     河北に矢鱈重く太刀魚用のワイヤーを食い千切る奴が居て何度もその川でボウズを経験してカミツキガメではないか?と釣り方を探しておりましたところこちらでヒットしました。
     まだまだだ、ブログ全体読み切り終えていませんが『根掛かりかと思うほど重くびくともしない12号のチヌ針を食い千切る奴』を仕留めたく思うので良さそうな仕掛けの作り方のアドバイスを求めています、どうぞよろしくお願いいたします。m(__)m

    • スッポンの歯はそこまでたいそうなものではないのでまずワイヤーは噛み切られませんよね。

      カミツキもまだそこまで大きなのは釣ってないんですが、20kgをゆうに超えるワニガメになるとケプラー50号でも噛み切るそうです。
      そこまででなければ単純にワイヤーを太くするだけでも対応できると思いますが、しなやかさがなくなり食い込みが悪くなる可能性もあるので、自分だったら鈎を環付のケンケンやソイ鈎にして大きくしつつ貫通力も下げないで、ハリスはケプラーの30~50号の芯に細いワイヤーを仕込んで使うかなぁと思います。
      相手が10kg程度なら普通のケプラー30号くらいだけのハリスでもそうそう噛み切られないと思いますよ。

      • コメント、アドバイスありがとうございます!画像を頼りに釣具店で装備を整えました。
        カメ○んどりもコスパ重視で自作して見ます。
        助かりました。

  3. はい、しっかりとカミツキガメをいただいた者です。
    びっくりするくらい、美味しかったです。
    何とも例えようもない、「カメの肉」そのものです。スッポンだと言って出してもきっと私はわかりませんwww
    スープも絶品でした。
    しかしあの美味しさの影にはこんなご苦労があったとはw
    ごちそうさまでした。

    • お口に合ったようでなによりでございました。
      でもスッポンより解体がめんどくさ過ぎるので店に持ち込んだら絶対に店主に嫌な顔されると思います。

  4. こいつら捌くのは、少しばかり工具が必要ですよね。

    ワイヤーソーがあると楽に甲羅切れますよ、

    • 大型でもなかったのでそんなたいそうな装備は不要でしたね。
      ハコフグに慣れてりゃたいしたことはないですが、内部の構造のほうがめんどくさかったです。

  5. ミッキーアイル

    ?迫力が足りない…?ワニガメと間違えてました(^_^;)

  6. カミツキハンティングご苦労様でした。

    皆様美味しくいただけたのかな?

    さ、次こそはスッポンレポートだよね!

    例のリリースした2匹め、猿ぐつわ噛ませてがんじがらめにして宅急便で送ってくれたら良かったのに~。

    ウチならそういうテロ、大歓迎ですよ~(爆)

  7. 初めまして。
    果たしてカミツキガメって食べれるのでしょうか?
    作者が現役猟師な「山賊ダイアリー」と言う漫画では、カミツキガメよりマイルドそうなミドリガメを「スッポンがおいしいんだから同じ亀のこれも食べれるだろう」って事で鍋に入れて食べてみたら、
    「肉が全然食いちぎれない程硬い」「肝臓がやたらと亀臭くて、鍋全体に亀の匂いが移ってしまった」
    と微妙な評価でしたが。

    • 山賊ダイアリーのは完全にアウトドアでやってましたよね。
      同席していないと何ともいえないのですが、美味しく食べる為の作業を一部端折らざるをえなかったのではないかと想像しています。
      アカミミガメでも基本はスッポンに近い味ですよ。
      スッポンですら煮込みが足りなければ皮はゴムのようです。
      肝臓はアカミミガメに関わらずかなり個体差ありそうだとは思ってますが。

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