ざざむし。

ミズヒキゴカイは食不適

冬の夜は寒い。
でも冬になると夜遊びしたくなる。
それは、冬になると大潮で最も潮位が下がるのが夜間だからだ。

潮が下げる速度についていけず、生きたまま陸上に取り残される生物もいる。
以前のタコノマクラもこのパターンで拾ったもの。
今日はボウシュウボラが落ちてた。
こいつは内臓にフグ毒で有名なTTXを持っているが、筋肉だけ食べる分には問題なく、そこそこ甘味があるので刺身向きだ。
大型の巻貝やウニの類は同じ満潮でも夜間のほうが水際まで上がってくることが多いせいか、取り残されることが多いように感じる。

単純に潮位が下がるだけでなく、夜にしか見られない生物の行動が見られるのも良いところ。
また、普段は一目散に逃げるトウゴロウイワシやボラの子はライトに一極集中するので手掴みもできる。
ベラも寝ているので手掴みできる。
ただ、調子に乗って手を突っ込んでいると24時間営業のウツボさんに咬まれて誰かさんのようになるので注意は必要。
今回もいましたね。

「このクソ寒いのにようやるわ」
と思われそうですが、相模湾だと外気が0度になっても水温が14~15度くらいあるので水中のほうが暖かいんですよ。
だからウェーダーで潮溜まりに漬かっているほうが体も冷えない。
※ただし、夜間の灯火を使用した採集や固着生物の採集などは管轄により厳しく取り締まっている場合がありますので、しっかり確認してから行いましょう。
ケヤリケヤリはいつ見ても優雅で綺麗だなぁ。
そういえば食ったことないけど、それなりに美味いって言ってたし、食べてみようかね。
・・・。

orz
岩の隙間ばかりで採れませんでした。
ドライバー持ってこなかったしなぁ。

ふと見ると、底に似た様な触手があるじゃない?
ミズヒキゴカイ1いや、やっぱり似てないから。
全然ちがうから。
これ、ミズヒキゴカイだから。
見た目は不規則にうねうねしていてケヤリのような優雅さが欠片もなく、どちらかというと線虫が群がっているように見える。

でも待てよ?
どっちもゴカイに近い環形動物じゃん?
こいつも浮遊物捕まえて食べてそうだし、ケヤリしかり、オオヘビガイしかり、そういうのって美味いイメージがついてきた。
せっかくだから食べてみよう。ミズヒキゴカイ2想像以上に脆く、1匹目は掘っている間に粉々に粉砕してしまったのでこれは2匹目。
触手も気味悪いが、いわゆる足か?体側から無数の触手が出て砂泥を掴んでいる。
これはとりあえずよく洗わないと・・・

これがまたしっかり泥を抱き込んでいてなかなかにしぶとい。
優しく洗ってるつもりなのにブチブチと触手が減っていく。ミズヒキゴカイ3なんとか綺麗になった。

?????
1匹なのに尻尾みたいな先端が2本に増えた。
両先端の動きが見慣れたゴカイのものではなく、ミミズ・・・いやむしろ回虫に近い。
よく見たことなかったけど、ミズヒキゴカイの触手って頭の先端から出てるんじゃなかったんですね。
これは静止画像ではなかなか伝わりにくいキモさがあるな。
しかしこれだけ脆いと、持ち帰った頃にはデロデロに溶解していそう。
鮮度至上!

パクッ

ジャリッ
ジャリジャキゴリッ
ペッ

ふ ざ け ん な w
こんだけメンドクサイ思いして体内も砂泥だらけかよw

仕方がないので頭側のほうを絞り出し、中を綺麗にした。
手がビチョビチョでiPoneが反応しなくなったので画像がないのはすまん。
散々がんばって中身を絞りだしてペラッペラのぐちゃぐちゃになったものは、口に入れるとやっぱり何かに似てるこの感じ。
あれだ。
海水っぽい味と、ほんのり饐えたような独特の風味。
ホヤの捨てる部分の風味だ。
さすが、魚にやってもガン無視されるらしいのがわかる気になるほどの旨味のなさ。

こんなに苦労してこれかよ。
貴重な干潮の時間を返せ。
全国のミズヒキゴカイを食べてみたいと思っていた皆様、やめておいたほうがいいですよ。

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Comments & Trackbacks

  • コメント ( 10 )
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  1. 水中でウツボに咬まれたらそのまま出血多量で死ねそうだなぁ…
    ケヤリは転石の下にいるやつじゃないととりづらいですよねー

  2. あけましておめでとうございます。
    洗ってそのまま口に放り込むところにシビれて憧れております。
    SA値はどの位ですか?

    • あけおめです。
      だってそんなつもりなかったから醤油なんて用意してなかったんだもんよ。
      そのものが叫ぶような激マズとかではないので、味自体は5以下でしょう。

  3. 食不適という言葉が好きです。
    食の最前線で戦って敗れた勇者の果て無き挑戦に思いを馳せさせ、何か明日への活力を与えてくれるような、そんな夢、ロマンをはらんだ言葉だと思いますね。

    • 単純に不味いとかじゃないんですよね。
      仮にもうちょっとマシな味があったとしてもめんどくさすぎて。
      ほんと、同じ泥の中にいるユムシを少しは見習えと。

  4. どうりでエサにしても釣れなかった訳だ。

    あ、あけましておめでとうございます。

    • 見た目は結構釣れそうに思えるんですけどね。
      ことごとく釣れなかったって答えが返ってきますね。
      嫌いな上司との釣行時にこっそりミンチを混ぜてやれば楽しいかも。

  5. こいつは海水水槽をやっている時に石に付いて来たのが大きくなりましたよ。
    ヒョロヒョロとヒモを伸ばしてゴミや残滓を捉える姿は面白かったです。
    この手は渋いのが多いですよね~。
    それを知っているのか、悪食のクロダイも見向きもしませんでした(笑)。

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