時折、地方紙の片隅を賑わせるキノコがある。
ハタケシメジやニオウシメジなど、巨大な株になるにも関わらず畑や道端に予兆も無く生えるので目立つゆえだろう。
そういう意味ではオニフスベもかなりのインパクトだと思うが、あれはそもそもキノコだと気付かれていない可能性が高いw
そう考えていくと、今回のオオイチョウタケはキノコ慣れしていない人には結構インパクトのあるキノコといえるのではないかな。
ヤバいですw
今回のはさほどでもないですが、それでも最大直径25cm超え。
単体直径でならば、前述のハタケシメジやニオウシメジなんて比較にならない。
初めての遭遇は学生時代。
家から5分の海岸沿いの林の中に入ると、目の前には数百本のオオイチョウタケが。
それも最大サイズは30cmを余裕で超えてるから、いつも薄暗いはずの林内が白くて明るく見えるほど。
ちなみにイチョウは寄生とか全く関係なく、力士の大銀杏に似てるからだそうで。
とりあえず帰宅して調べ、食べられるとわかったので当然採ってきましたよ。
スーパーの袋やバケツにありったけwww
と言ったって、単体のサイズがサイズだから一袋にいいとこ10数本。
調子に乗って何杯何袋採ってきたか忘れましたが、物好き数名と分けて食べました。
味はというと、出汁はかなり出ます。
でもデカいから量が多くて濃いのかもしれないし、正直わからないw
見た目はハツタケやベニタケみたいな形をしていますが、加熱するとボソボソせず柔らかくなるので、その点も評価できます。
ただ、粉っぽい香りが鼻を抜けるんですよ。
これが私にはどうにも好きになれませんでしたが、気にしない人には問題なかったようで。
以来、あんな爆発的大発生には遭遇しないものの、稀に見かけても食指が動きませんでした。
それが先日、久々に40本ほど見かけまして、しかも今週の大雨の後という影響もあってか虫の入りが極端に少ないものがチラホラあるではないですか。
理不尽な好き嫌いは許せない性質なので、オオイチョウタケに汚名返上の機会を与えようではないですか。(エラそうに)
さて、近所なら良いのですが、たまたまのキノコ採集時に見かけると厄介です。
荷物増えすぎ。
生だと脆いので乱雑にも扱えず、結構邪魔で、結局帰ってくるまでに若干崩れたものも。
崩れたものは炒め物とシチューに、幼菌は天麩羅で試してみましょう。
軸を輪切りにしてソテーするとホタテの味わいという話を聞いたのでまず試し。
虫の穴めっちゃ目立ちますねw
さて・・・・・・・・・どこがホタテよ。
これエリンギですわよ奥様!
粉臭さも殆どないし、充分代用になる歯応えと旨味。
調子に乗って煮こぼしもせず傘1枚バターで炒めてみましたが、全然平気。
幼菌の天麩羅も全く問題なく普通のキノコでした。
幼菌といっても大きいエリンギくらいあるけどw
昔食べた時の鼻に抜ける強烈なあの粉っぽさは一体なんだったんでしょうか。
可能性としては虫の少なさ?
「粉っぽいので茹でこぼして調理する」と記載しているところが多いキノコです。
実際私も昔は茹でこぼしましたが、それでもダメだった。
でもこれならイケそう。
ってことで、茹でずに生からシチューにしてみました。
5皿分の分量に大きいの2本入れたのでかなりのキノコ率です。
ん-----ッ!!!!!
ウマイやんコレ!
肉なしで作ったけどこんなに旨味出てるし。
茹でこぼすと旨味もある程度流れちゃうんだけど、生からいったのがよかったっぽい。
しかも全然粉っぽくない!
キノコ本体の味は薄くなっちゃってる感じですが、これなら充分。
残り数本もニンニクバター鷹の爪で炒めてペロリ。
これなら今後も状態よさそうなものなら持ち帰ってもいいですね。
一般に好き嫌いの印象は初めての時の印象に左右されることも多いと思いますが、これもそうだったんだなと。
汚名挽回にならなくてよかったですw
あ、大きさも似てるムレオオイチョウタケは食毒不明、嫌な臭いのする奴なので注意ね。
遭遇したことないけど。
古い記事にひっそりコメント。
こういう記事見るとキノコやってみたいなぁと
思うんだけど、やっぱり怖いんですよね(^^;。
でも天然のキノコって美味しいんだよなぁ~。
間違えようのないものから手をつけるのがいいと思いますよ